アートディレクターのフリーランス案件・求人の実情 | フリーランスのアートディレクターの仕事、単価相場、将来性などを解説！

コロナの影響によりリモートワークやテレワークが推奨されている中、フリーランスは人気の高い職業です。

実際にフリーランスへの転職や独立を考えた際に「アートディレクターはフリーランスで活躍できるのか」「フリーランスのアートディレクターとして案件を継続的に受注できるのか」「未経験からでもフリーランスのアートディレクターになれるのか」など疑問を持つ方も多いかと思います。

今回、本記事は人気職種であるアートディレクターに焦点を当て、フリーランスのアートディレクターの実情を詳しく解説します。

具体的にはアートディレクターの種類、アートディレクターの仕事内容、フリーランスのアートディレクターの単価相場、アートディレクターのリモートワーク案件・求人事情、アートディレクターの週2日・週3日フリーランス案件・求人事情、フリーランスのアートディレクターの必要スキル、未経験でのフリーランスのアートディレクター事情、フリーランスのアートディレクターの資格、アートディレクターのフリーランス案件・求人獲得方法、アートディレクターのフリーランス案件・求人の将来性について解説します。

特に下記の方にこの記事を一読していただきたいです。

アートディレクターとは

この章ではアートディレクターについて解説します。

アートディレクターとはWebサイトや広告など、ビジュアルデザインの指揮をとるクリエイティブチームの責任を担う職種を指します。

ビジュアルデザインは、Webサイトで使用するグラフィックや広告もありますが、書籍の装丁や各種パンフレットなど様々な種類があります。

アートディレクターは広告代理店、デザイン事務所、出版社、企業の広告宣伝部門などで働くことが多いです。

アートディレクターの仕事はWebサイトや広告などのアイデアや企画を考え、クライアントとの折衝、スタッフ管理やスケジュール管理、デザインチェックやコンセプトとの整合性の確認などを担当します。

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アートディレクターとクリエイティブディレクターの違い

よく混同されることが多いのはアートディレクターとクリエイティブディレクターについてです。

どちらもディレクターという言葉がついているため、似たような仕事の職種であると思っている方も多いかと思います。

アートディレクターとクリエイティブディレクターの違いを簡単に解説します。

アートディレクターとはWebサイトや広告など、ビジュアルデザインの指揮をとるクリエイティブチームの責任を担う職種を指します。

クリエイティブディレクターとは、広告を制作する際にクライアントのヒアリングなどの要件定義から納品まで、制作の全行程の責任を担う職種を指します。

アートディレクターはプロジェクトチーム内において、クリエイティブディレクターの下に位置します。

つまり、クリエイティブディレクターはクリエイティブ全般の企画、管理を行い、アートディレクターは広告デザイン制作においてデザイナーやイラストレーター、カメラマンなどの管理や指導を行います。

ただしアートディレクターとクリエイティブディレクターは仕事での関わりが深く、アートディレクターがクリエイティブディレクターの役割を兼務する場合もあります。

アートディレクターの仕事内容

この章ではアートディレクターの仕事内容を解説します。

アートディレクターはどのような流れで仕事が進んでいくのかをしっかり理解しましょう。

クライアントとの打ち合わせ

アートディレクターの仕事内容としてクライアントとの打ち合わせを行います。

まずクライアントの要望を聞き出します。要望のヒアリングを参考にして、デザインコンセプトやターゲット層、制作物の仕様、納期、予算などを具体化していきます。

デザイン制作において、重要な工程になりますので、クライアントの意図や要望をしっかりとくみ取ります。また、クライアントのイメージが明確でない場合は、こちらから提案をすることもあります。

アートディレクターとしてクライアントから正しいニーズを引き出すコミュニケーションスキルや市場のトレンドを把握していることが必要です。

制作スタッフへの指示・監督

アートディレクターの仕事内容として制作スタッフへの指示・監督を行います。

まず、クライアントからのヒアリングを実施後、全体のコンセプトが固まり次第、実際に制作に入るためのメンバーを集め、制作チームを組織します。

制作チームにはデザイナー、カメラマン、コピーライターなどが入りますが、アートディレクターの決めたコンセプトと役割により人選します。

その後制作に移ります。アートディレクターはデザイナーに指示を与えたり、上がってきたデザインをチェックして修正を依頼、またアドバイスをしたりします。

進行管理

アートディレクターの仕事内容として進行管理を行います。

アートディレクターは、制作スケジュール通りに作業が進んでいるかを確認し、制作メンバーがコンセプトから外れないように監督していきます。

完成したデザインを納品して、クライアントが承認すれば、プロジェクトは完了です。

アートディレクターは、実際に手を動かす作業は行いませんが、デザイナーなど制作メンバーに対して正しく指示を出すには、デザインセンスやコミュニケーションスキルがあることが望ましいです。

フリーランスのアートディレクターの単価相場

この章ではアートディレクターのフリーランス案件・求人の単価相場について解説していきます。

アートディレクターのフリーランス案件・求人の月額単価相場は次のようになっています。

(参照：アートディレクターのフリーランス求人・案件 月額単価相場)

アートディレクターのフリーランス案件・求人の平均単価は63万円です。最低単価30万円〜最高単価95万円まで幅広くあることがわかりました。

アートディレクターのフリーランス案件・求人の平均月額単価を年収に換算すると、756万円です。

年収を比較をしやすいようにアートディレクターの会社員エンジニアを見てみましょう。

会社員におけるアートディレクターの平均月収は約42万円であり、年収に換算すると約499万円です。

フリーランスのアートディレクターの年収の方が会社員のアートディレクターの年収と比較して約1.5倍高いことがわかりました。

フリーランスのアートディレクターの方が収入が高いため、高収入を希望しているアートディレクターはフリーランスを選択すると良いでしょう。

アートディレクターのリモートワーク案件・求人事情

この章ではアートディレクターのリモートワーク案件・求人事情について解説していきます。

まず、リモートワーク案件・求人の現状を見てみましょう。

「アートディレクター リモート」をフリーランススタート(2021年5月時点)上で検索すると2件です。

アートディレクターリモートワーク案件・求人の割合を常駐フリーランス案件・求人と比較すると約1.8%と、ほとんどありません。

リモートワークを希望しているフリーランスのアートディレクターは自分で調べてみることをおすすめします。

今後、アートディレクターのリモートワーク案件・求人は増加していく可能性がありますが、時間を要するでしょう。

増加する理由として、Web業界は働き方に柔軟であること、xRやブロックチェーンなど最先端技術を使った新規Webサイトやサービスが増えることなど挙げられます。

その他、現在世界中で蔓延しているコロナ自体の影響により、リモートワーク業務に切り替えていることも増加する原因の1つでしょう。

しかし、ディレクターでチームを統括する職種であることから、リモートワークによってコミュニケーション齟齬が生じるリスクを懸念している企業がいたり、また企業によってはセキュリティ面の問題や、リモート環

境を整える仕組みが出来ていないなどの理由で常駐メインでアサインしているところも多いです。

アートディレクターの週2日・週3日フリーランス案件・求人事情

この章ではアートディレクターの週2日・週3日フリーランス案件・求人事情について解説していきます。

まず、週2日・週3日フリーランス案件・求人の現状を見てみましょう。

「アートディレクター 週2日・週3日」をフリーランススタート(2021年5月時点)上で検索すると2件です。

アートディレクター週2日・週3日フリーランス案件・求人の割合を常駐フリーランス案件・求人と比較すると約1.9%とほとんどありません。

フリーランスのアートディレクターとして、週2日・週3日フリーランス案件・求人に参画した場合、様々な業界や規模のデザイン業務に携わることができ、豊富な経験を積むことができます。

アートディレクターの週2日・週3日フリーランス案件・求人を希望しているあるいは、様々な業界でのデザイン経験を積みたいフリーランスのアートディレクターにおすすめです。

今後、アートディレクターの週2日・週3日フリーランス案件・求人は微増していくでしょう。

上記理由として、2018年に副業を解禁し年々推進する企業が増加していること、IT人材不足により需要が増加すること、ワークライフバランスや生産性向上を重視する企業や労働者が増加していること、雇用形態の在り方が従来のメンバーシップ型からジョブ型へ変化していることなど挙げられます。

しかし、ディレクターというチームを統括する責任者ですので、クライアントとの折衝やチームメンバーの進捗管理など、コミュニケーション不足による納期遅延の可能性や、質の担保などを懸念する企業も多くいるのが現状です。

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フリーランスのアートディレクターの必要スキル

この章ではフリーランスのアートディレクターの必要スキルについて解説していきます。

フリーランスのアートディレクターとしてフリーランス案件・求人を獲得したい方は自分のスキルと照らし合わせてみてみましょう。

デザインツールスキルや知識

フリーランスのアートディレクターに必要なスキルはデザインツールスキルや知識です。

PhotoShop、Illustrator、After Effects、InDesignなどのデザインスキルを習得しておくことが必要です。

その他、HTML/CSSなどのマークアップ言語の知識もあるとなお良いでしょう。

フリーランスのアートディレクターとして、主流なデザインツールやWebサイト制作で最低限必要な開発スキルの知識を蓄えておきましょう。

プロジェクト管理スキル

フリーランスのアートディレクターに必要なスキルはプロジェクト管理スキルです。

アートディレクターは、Webサイトや広告制作を行う上で、チームメンバーを牽引するポジションです。

スケジュール遅延やトラブル・アクシデントを発生させず、滞りなくプロジェクトを完遂させるためには、コスト・人員・時間など、限られたリソースを正確に把握し、適材適所に配置します。

つまり、全体の流れや進捗状況を管理し、Webサイトや広告制作を完成させるプロジェクト管理スキルが求められます。

またプロジェクトの成否は、メンバーの活躍はもちろんのこと、各メンバーの連携によっても左右されます。

チームワークを最大化させるためにリーダーシップをとって立ちまわることもアートディレクターには求められます。

コミュニケーションスキル

フリーランスのアートディレクターに必要なスキルはコミュニケーションスキルです。

フリーランスのアートディレクターとしてフリーランス案件・求人に参画した後、クライアントと頻繁に連携を取ったり、制作チームを牽引し各メンバーと意思疎通を取りながらWebサイト制作や広告制作を進めます。

チームプレイを円滑にするコミュニケーション能力は、Webサイトや広告のクオリティーを高めるための必須スキルと言えるでしょう。

そのため、アートディレクターとしてコミュニケーションスキルを磨いておくことをおすすめします。

リーダーシップ力

フリーランスのアートディレクターに必要なスキルはリーダーシップ力です。

アートディレクターはデザイン制作の監督という立場であるため、チームとしてスムーズに仕事が進むように多くの人をまとめる能力が必要となります。

人をまとめる際には、スタッフのモチベーションを維持または上げたり、信頼関係を築いたりなど、ディレクターとしての役割が果たせる能力も必要です。

フリーランスのアートディレクターとしてリーダーシップ力はあれば良いスキルです。

フリーランスのアートディレクターは未経験でもなれる？

この章ではフリーランスのアートディレクターは未経験でもなれるのかどうかについて解説していきます。

未経験でも以下2種類に分けらます。

まず、アートディレクターは未経験だがデザインの実務経験かつマネジメント経験がある場合、フリーランスのアートディレクターとしてアートディレクターのフリーランス案件・求人に参画することは可能でしょう。

次にIT/Web業界は未経験でかつフリーランスのアートディレクターに挑戦する場合、すぐになることは出来ないので、まず実務経験や実績を積み上げることから始めましょう。

アートディレクターのフリーランス求人・案件の場合、即戦力のアートディレクターまたはクリエイティブディレクター、デザイナー経験者、デザインツールスキルや知識を持っている方のアサインを希望しています。

IT/Web業界未経験からフリーランスのアートディレクターへの独立を検討している方は、以下の行動をまず考えてみましょう。

プログラミングスクールやオンライン学習サービスを活用する方は、「アートディレクター スクール おすすめ」や「アートディレクター オンライン学習サービス おすすめ」などを検索すると良いでしょう。

なお、IT/Web業界未経験かつアートディレクターとして、正社員や契約社員を検討している方は、正社員や契約社員のデザイナーやアートディレクター案件を探すことが出来る大手求人サイトや転職サイト、IT/Web業界に特化した転職エージェントを活用しましょう。

フリーランスのアートディレクターは資格ある方が良い？

フリーランスのアートディレクターに資格はある方が良いですが、必須ではありません。

特にフリーランス未経験者やアートディレクターの実務経験が浅い人にとって、資格取得のために身につけたノウハウやスキルは非常に役立ちます。

また、資格そのものがデザインスキルの証明になるので、フリーランス案件・求人が受注しやすくなるでしょう。

【アートディレクターのフリーランス案件・求人を獲得しやすくなるおすすめの資格】

デザイン資格を取得することで、デザインスキルや知識を証明することは可能です。

しかし、フリーランスのアートディレクターとして重要視すべきことは、アートディレクターの実務経験や実績、デザイン経験、Webサイト/広告制作経験、デザインスキルの知識を保有していることです。
そのためアートディレクターの資格は時間的に余裕がある方におすすめします。

フリーランスのアートディレクターとして実務未経験の場合、まずデザイナーの実務経験やディレクション経験を積み実績を作ることに注力しましょう。

アートディレクターのフリーランス案件・求人獲得方法

この章ではアートディレクターのフリーランス案件・求人獲得方法について解説します。

フリーランスのアートディレクターとして効率良くフリーランス案件・求人を獲得できるように参考にしてください。

フリーランスエージェントの活用

フリーランスのアートディレクターは、フリーランスエージェントを活用することによりフリーランス案件・求人を効率良く獲得できます。

フリーランスエージェントはフリーランスのアートディレクターが希望するフリーランス案件・求人の紹介以外にも、契約や税金関連のサポート、福利厚生、勉強会/交流会など手厚いサポートが魅力的です。

フリーランスのアートディレクターとして、経験が浅い方から経験豊富な方までフリーランスエージェントを活用してみることをおすすめします。

SNSで捜索

フリーランスのアートディレクターは、SNSを活用しフリーランス案件・求人獲得できます。

近年では、FacebookやTwitterなど、SNSを活用し企業が直接案件・求人を出しています。

SNSで獲得した案件・求人は仲介業者を挟まない直接契約であるため高い報酬が望めたり、柔軟なスケジュール交渉を行えるなどの特長もあります。

しかし、自分で契約やマネジメントを行う必要がありフリーランス経験の浅いフリーランスのアートディレクターにはあまりおすすめできません。

知人からのフリーランス案件・求人紹介

フリーランスのアートディレクターは、知人経由でフリーランス案件・求人を獲得出来ます。

元々アートディレクターとして働いていた方の場合、前職の上司や同僚、同僚の知人などIT/Web業界にコネがあることも多いため、そこからフリーランス案件・求人に繋がりやすいです。

知人からの紹介のため仲介料が発生することは少なく、比較的高単価でのフリーランス案件・求人が受注できるでしょう。

しかし、アートディレクターなどのWeb業界の知人が少ない場合や前職は別業種でIT/Web業界のコネクションがない場合、紹介してもらうことが難しいためIT/Web業界未経験者の方にはおすすめできません。

クラウドソーシングサービスの活用

フリーランスのアートディレクターは、クラウドソーシングサービスを活用することにより案件・求人獲得できます。

最近ではクラウドワークスやランサーズ、ココナラなどクラウドソーシングサイトやSKIMA、99designs、Skillots(スキロッツ)などクリエイターに特化したクラウドソーシングサービスも多く存在しており、利用者も増加傾向にあります。

クラウドソーシングサイトのメリットとしては手軽に案件・求人が探せることや契約周りなどの手続きが不要であることが挙げられます。

しかし、フリーランス案件・求人数はフリーランスエージェントよりも少なく、単価の低い案件・求人も多数あります。また報酬の中から仲介手数料が引かれるため、受け取れる報酬額は低いものが多いでしょう。

アートディレクター経験が浅い方やアートディレクターの実績を作りたい方におすすめです。

フリーランスのアートディレクターの将来はどうなの？

この章ではフリーランスのアートディレクターの将来性について解説します。

フリーランスのアートディレクターとして続けていくべきなのか、フリーランスのアートディレクターを続けて問題ないのか、フリーランスのアートディレクターの将来性を見極めていきましょう。

アートディレクターのニーズは今後も安泰するもしくは微増する可能性が高いです。

では、アートディレクターのニーズが拡大していく理由をIT市場動向から分析してみましょう。

業界動向サーチの調査では、2019年-2020年のインターネット業界の業界規模(主要対象企業119社の売上高の合計)は5兆5,366億円となっており、前年度からの成長率は+12.3%です。また、2009年から現在まで右肩上がりで上昇を続けています。

また、経済産業省の特定サービス産業動態統計調査では、2020年のインターネット附随サービスの売上高は1兆9,256億円。前年比+10.1％の大幅増加となり、インターネット業界の業界規模と同様統計を開始した2009年から11年連続の増収を記録しています。

全ての企業が簡単にWebサイト制作をできるようになった現代だからこそ、Webサイトをディレクションできる人材が必要不可欠です。

特にIT/Web業界に詳しくない方はWebサイトがどのように制作されているのか、まず何から取りかかったほうが良いのかいまいちわからないかと思います。

つまり、IT/Web業界が発展していく中で、アートディレクターの需要も一定数増加していくと考えられます。

まとめ

今回は、アートディレクターに焦点を当て、フリーランスのアートディレクターの案件・求人事情、単価相場、必要スキル、未経験からフリーランスへの独立方法、将来性など様々な観点から詳しく解説しました。

フリーランスのアートディレクターは小規模や大規模のゲームやWebサービスを提供する業界で活躍出来ます。

フリーランスのアートディレクターの需要は現状安定しており、今後増加していくでしょう。

フリーランスのアートディレクターとして企業に重宝される秘訣はデザインツールスキルや知識、プロジェクト管理スキル、コミュニケーションスキル、リーダーシップ力を身に付けることです。

今後、企業サイトの増加や5Gの導入、最先端技術を使ったモバイルゲームの登場など、新しい時代と共に高度かつ繊細なデザインへと変化していくでしょう。

ゲーム業界やIT業界で活躍していくため、常に情報のアップデートや取捨選択を行っていきましょう。

本記事が多くのフリーランスのアートディレクターやアートディレクターに興味のある方にとって、お役に立てましたら幸いです。