フリーランスの年収とは?エンジニアの平均年収や会社員との比較、税金なども解説!

フリーランスになると「年収はどのくらいになるんだろう?」など、どうしても気になるでしょう。

フリーランスを検討している方の中には高年収になりやすいという理由から目指す方もいるのではないでしょうか。

 

例えば会社員エンジニアとしてフリーランスエンジニアに独立した際、幾ら年収をもらえるのか、可処分所得は幾らになるのか調査した方は以外に少ないのではないでしょうか。

そんな今回はフリーランスの年収について詳しく解説していきます。

 

具体的にはフリーランス全体の年収やフリーランスエンジニア、クリエイティブ系フリーランスの年収をはじめとし、年収の計算方法、年収を左右する税金、年収を上げるための施策について解説していきます。

特にフリーランスエンジニアやクリエイティブ系フリーランスの方で年収やお金周りに興味/関心がある方はぜひご一読ください。

 

特に記事をご一読していただきたい方

フリーランスで現在活躍している方
フリーランスを検討している方
フリーランスの年収について知識を深めたい方
フリーランスエンジニアの年収相場を知りたい方
クリエイティブ系フリーランス職種の年収相場を知りたい方
フリーランスが支払う税金を理解したい方
会社員として活躍をしている方

 

 

 

フリーランスの年収とは?

この章ではフリーランスの年収について解説していきます。

リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(JPSED)」(2019)をもとに発表された「データで見る日本のフリーランス」の調査によると、フリーランス全体での平均は298.7万円です。

 

もう少し詳細を分析してみると0~100万円未満が19.4%、100~300万円未満が36.2%、300~500万円未満が27.1%、500~700万円未満が10.3%、700~1,000万円未満が5.2%、1,000万円以上が1.8%です。

職種別では「ソフトウェア・インターネット関連技術者」の平均年収が一番高く370.7万円です。

 

この結果だけからみると、フリーランスの収入は会社員に比べけして高いとはいえません。

むしろ、フリーランス全体の平均でいうと一般的な会社員の年収よりも低いといえるでしょう。

 

しかし、自宅で行う内職などの本業をフリーランスとしない方も含まれているため、一概にフリーランスの年収が低いとは言う事ができないでしょう。

 

会社員と比較するとフリーランスの年収は低い?

では、実際に会社員と比較するとフリーランスの年収は低いのか分析をしてみましょう。

令和2年(2020年)9月に発表された民間給与実態統計調査によると正規の給与所得者の平均給与(年収)503万円です。

 

男女別にみると男性の平均給与(年収)は561万円、女性の平均給与(年収)は389万円です。

正規の給与所得者とは、役員、青色事業専従者及び非正規を除く給与所得者を指します。

 

また会社員のITエンジニアの平均年収をみていきましょう。

dodaの「平均年収ランキング」によると平均年収は452万円です。

 

ITエンジニアの年収分布は以下のようになっています。

フリーランスの年収関連画像

(出典:doda「平均年収ランキング」)

 

先述したフリーランス全体の年収と比較するとフリーランスの方が会社員と比較して約1.7倍年収が低い事がわかります。

ITエンジニアで比較するとフリーランスの方が会社員と比較して約1.2倍年収が低い事がわかります。

 

上記の結果として、フリーランスの定義が副業や内職など調査する範囲が広いこともあり、年収の差が開いていると言えるでしょう。

では、フリーランスエンジニアやクリエイティブ系フリーランスとの年収の差はどのようになるのでしょうか。

 

次章で解説していきます。

 

 

フリーランスエンジニアの年収

この章ではフリーランスエンジニアの年収を解説していきます。

まず、フリーランスエンジニア全体の年収を見ていきましょう。

 

フリーランススタートの月額単価を年ベースで算出すると、フリーランスエンジニアの平均年収は約799万円です。(2021年7月時点)

フリーランスエンジニアの年収の詳細を見ると中央値の年収が780万円、最高年収が3,840万円、最高年収が36万円です。

 

それではフリーランスエンジニアを職種別にみていきましょう。

 

職種名 平均年収 最高年収 最低年収
データサイエンティスト 1,090万円 2,400万円 240万円
PMO 1,019万円 2,520万円 300万円
PM(プロジェクトマネージャー) 985万円 2,400万円 240万円
機械学習エンジニア 961万円 ​​2,160万円 240万円
AIエンジニア(人工知能) 952万円 2,400万円 240万円
ブロックチェーンエンジニア 947万円 1,680万円 240万円
サーバーエンジニア 890万円 2,400万円 240万円
iOSエンジニア 869万円 1,680万円 360万円
Androidエンジニア 859万円 1,680万円 36万円
フロントエンドエンジニア 829万円 1,920万円 240万円
インフラエンジニア 821万円 2,400万円 36万円
セキュリティエンジニア 817万円 1,560万円 360万円
データベースエンジニア 796万円 1,920万円 360万円
システムエンジニア(SE) 769万円 2,400万円 240万円
ネットワークエンジニア 716万円 2,040万円 240万円
組み込み・制御 698万円 2,040万円 300万円
社内SE 690万円 1,440万円 240万円
テクニカルサポート 690万円 2,400万円 360万円
汎用機エンジニア 636万円 1,560万円 240万円
プログラマー 629万円 1,440万円 240万円
テスター・デバッガー・QA 578万円 1,440万円 240万円

フリーランススタートより月額単価を年ベースで算出(フリーランススタート/2021年7月時点)

 

フリーランスエンジニアと会社員エンジニアを比較しても、フリーランスエンジニアの方が約1.8倍平均年収も高く、かつ高年収が獲得できることが言えるでしょう。

またフリーランスエンジニアとして働くことにより、獲得できる年収は高まりさらに1,000万円を超える高年収も獲得しやすくなるでしょう。

 

 

クリエイティブ系フリーランスの年収

この章ではクリエイティブ系フリーランスの年収を解説していきます。

 

職種名 平均年収 最高年収 最低年収
UI・UXデザイナー 792万円 1,920万円 240万円
Webディレクター 762万円 2,340万円 36万円
アートディレクター 750万円 1,140万円 360万円
3Dデザイナー 731万円 1,080万円 360万円
2Dデザイナー 715万円 1,560万円 300万円
プランナー 713万円 1,680万円 240万円
グラフィックデザイナー 685万円 1,200万円 48万円
キャラクターデザイナー 680万円 1,140万円 300万円
イラストレーター 678万円 1,560万円 48万円
プロデューサー 676万円 1,320万円 240万円
Webデザイナー 634万円 1,320万円 240万円

フリーランススタートより月額単価を年ベースで算出(フリーランススタート/2021年7月時点)

 

dodaの「平均年収ランキング」で会社員のクリエイティブ系の年収をみてみると381万円です。

上記にあるクリエイティブ系のフリーランス職種の平均年収は711万円です。

 

クリエイティブ系のフリーランスと会社員を比較しても、フリーランスの方が約1.9倍平均年収も高く、かつ高年収が獲得できることが言えるでしょう。

またフリーランスとして働くことにより、獲得できる年収は高まりさらに1,000万円を超える高年収も獲得しやすくなるでしょう。

 

 

フリーランスの年収の計算方法

この章ではフリーランスの年収の計算方法を解説していきます。

フリーランスは、業務委託契約や請負契約で案件を受注するのが基本です。

 

会社員ではなく個人事業主として仕事をするため、受け取る報酬は「給料」ではなく「売上(収入)」になります。

つまり、その売上(収入)から経費や税金、社会保険料などを差し引いたのが手取り額(利益)になります。

 

フリーランスの年収額の計算方法は以下です。

手取り額(利益) = 売上(収入) – 経費(必要経費+税金+社会保険料)

 

例えばフリーランスの年間売上が600万円、経費が100万円、青色申告の提出だと仮定すると以下のような計算になります。

332万円 = 600万円 – (100万円 + 168万円)

 

上記のように手取りの年収は大きく異なります。

年収が600万円でもフリーランスの場合、経費や税金、社会保険料の計算が必要になります。

 

特に税金や社会保険料は自分の年収(売上)額で大きく異なったり、節税により数十万円異なることもあるので、知識をしっかりと身に付けておきましょう。

なお「個人事業主 税金/社会保険料計算シュミレーション」を活用すると、売上(収入)と経費を入力するだけで手取り年収額を自動で算出してくれます。

 

 

フリーランスの年収を左右する税金4つ

この章ではフリーランスの年収を左右する税金4つ解説します。

前章での手取り年収計算方法でも理解いただけたと思いますが、フリーランスとして税金を理解しておくことは必須です。

 

何か支払い忘れていたりすると最悪の場合、重加算税や刑事罰の可能性もあり得るのでフリーランスとして独立する場合、しっかり理解しておきましょう。

 

所得税

所得税とは、前年の所得に応じて国に納める税金です。

所得税額を決めるための課税所得は、1年間の所得から経費や社会保険料負担額など税制上認められた控除額を差し引いた金額で申告します。

 

課税所得金額 = 収入 – 必要経費 – 各種控除

 

得られた課税所得に応じた税率を乗じて税額を算出し、控除額を差し引いたものが所得税です。

所得金額ごとの税率と控除額は下記の表を参照してください。

 

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超330万円以下 10% 97,500円
330万円超695万円以下 20% 42万7,500円
695万円超900万円以下 23% 63万6,000円
900万円超1,800万円以下 33% 153万6,000円
1,800万円超4,000万円以下 40% 279万6,000円
4,000万円超 45% 479万6,000円

 

住民税

住民税とは、前年の所得に応じて居住地の地方自治体に納める税金です。

所得税と同様に、申告した課税所得に地方自体が定めている税率を適用したものが住民税額になります。

 

住民税の計算方法は「所得割(一律10%)+均等割(世帯割)」となっています。

住民税は所得税の確定申告書を基に計算されるため、住民税の確定申告は原則として不要です。

 

フリーランスや個人事業主の場合、普通徴収となり毎年5~6月にかけて区市町村から納付書が届くので、それに従って税金を納めます。

 

個人事業税

個人事業税とは、法律で定められた70業種に対して課せられ、事務所の存在する都道府県に納める税金です。

事業所得が年290万円超の個人事業主に課されます。

 

ほとんどの業種に対して課せられる税金ですが、プログラマーやシステムエンジニア、ライターは基本的に法定業種に該当しないため非課税になります。

フリーランス(個人事業主)は毎年3月15日までに、前年中の事業の所得などを申告することになっています。

 

しかし、所得税の確定申告や住民税の申告をした方は別途、個人事業税の申告をする必要はありません。

 

消費税

会社員にとっては商品購入時にお店に払うだけの存在である消費税ですが、フリーランスは納税項目の一つとして考える必要があります。

消費税は2021年7月時点は10%ですが、この中に実は国税に納める消費税(7.8%)と地方消費税(2.2%)の2種類が含まれていることを知っておきましょう。

 

フリーランスの消費税の納税条件のポイントは「売り上げ1000万円」です。

売り上げ1000万円を下回っている場合は、消費税の納税が免除されます。

 

フリーランスの場合は、年末を一区切りとして1月~12月の納税額を算出し、3月末までに消費税の確定申告を行います。

納税期限も申告期限と同じですので、金融機関または税務署で納税します。

 

 

フリーランスとして年収を上げる方法

この章では、フリーランスとして年収を上げる方法を解説します。

年収を上げる方法を参考にして自分の年収を最大限上げる努力をしてみましょう。

 

フリーランスとして売上を意識して仕事をしている

フリーランスとして年収を上げる方法としてフリーランスとして売上を意識して仕事をしている事が挙げられます。

高年収を獲得しているフリーランスは常に先を見越して仕事を行います。

 

経営者的な考えを持ち依頼された仕事だけでなく、クライアントはどのような意図や目的で依頼しているのかを常に考えながら仕事をしています。

「クライアントの売上に繋がる仕事をしているか」を意識し、仕事を任せている意図を理解していればクライアントの信頼度は向上していきます。

 

結果として物事を考え仕事をすると付加価値が付き、クライアントから継続的に仕事を受注できたり、年収交渉が上手くいったりと自然と年収が上がっていきます。

 

フリーランスとして常に謙虚な姿勢を持っている

フリーランスとして年収を上げる方法としてフリーランスとして常に謙虚な姿勢を持っていることが挙げられます。

高年収を獲得するフリーランスほど謙虚である傾向が強いです。

 

フリーランスとして経験を積むとスキルも豊富になります。

しかし、フリーランスは現状に立ち止まる事なく常に向上心を持ちながら新しい知識を吸収しようとする貪欲さが必要です。

 

様々な知識を得るため、謙虚な姿勢を持っています。

謙虚であるためコミュニケーションスキルも高く、自然と自分に必要な知識や情報が入ってきたり、集まってきます。

 

新しい知識やスキルが身につくと、フリーランスとしてもさらに高みを目指す事ができ結果として高年収を獲得しやすくなります。

 

フリーランスとして多趣味かつ趣味に対しても真面目である

フリーランスとして年収を上げる方法として多趣味かつ趣味に対しても真面目であることが挙げられます。

多趣味かつ趣味に対しても真面目な方は話題も豊富であり、故にコミュニケーションスキルが高く、人脈形成が上手です。

 

幅広い人脈の中から仕事へとつながるチャンスが増えます。

フリーランスとして高年収を獲得する上で最も効率が良いのが知人/友人からの紹介で仕事を受注する事です。

 

知人/友人からの紹介は仲介手数料もなく年収交渉も行いやすいです。加えて素早く紹介から仕事開始までの期間が短いです。

フリーランスとして多趣味かつ趣味に対しても真面目である事が年収を上げる上で大切であること知っておきましょう。

 

 

まとめ

今回はフリーランスの年収について、フリーランス全体の年収やフリーランスエンジニア、クリエイティブ系フリーランスの年収をはじめとし、年収の計算方法、年収を左右する税金、年収を上げるための施策について解説していきました。

今後フリーランス人口は増加していく事が予想されています。フリーランスという生き方は良くも悪くも「自分次第」です。

 

フリーランスを検討している方の中には、自身の好きな仕事やより専門性が高い仕事を希望している方もいると思います。

自分の目的を達成するためにどのような働き方が最適なのかをもう一度考えてみることをおすすめします。

 

そしてフリーランスという働き方や年収や収入に少しでも魅力に感じたら挑戦してみましょう。

 

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【開発スキル別】フリーランスエージェントを活用しているフリーランスエンジニアの年収

開発スキル 平均年収 最高年収
Java 757万円 2.400万円
PHP 787万円 2.400万円
Python 871万円 1.920万円
Ruby 875万円 2.400万円
JavaScript 798万円 2.160万円
Go言語 980万円 1.800万円
Swift 867万円 1.680万円
Kotlin 927万円 1.800万円
COBOL 625万円 1.800万円
Unity 832万円 1.680万円
AWS 927万円 2.040万円
SAP 1,310万円 2,460万円

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