2018年に厚生労働省が作成した「モデル就業規則」から、副業・兼業を禁止する項目が削除されたことにより、副業を認める会社が増えてきました。
副業は、個人の場合スキルアップや収入増加に繋がり、企業の場合労働力の確保と優秀な社員の流出防止、社内の活性化などのメリットがあります。
加えてコロナの影響もあり、リモート/在宅ワークを行う方も多く、時間の有効活用をしたく副業を検討している方は多いのではないでしょうか。
とはいえ「仕事の掛け持ちは大丈夫?」「注意点は?」「会社にバレる可能性は?」などの不安や疑問から、一歩を踏み出せない人もいるかもしれません。
そんな今回はフリーランスの副業について詳しく解説していきます。
具体的には副業フリーランスの定義やフリーランスとして副業を行う際のメリットデメリット、おすすめの副業フリーランスの仕事、フリーランスとして副業を行う際の注意点を解説していきます。
特に記事をご一読していただきたい方
・フリーランスとして副業を検討している方
・フリーランスとして副業をする際の注意点を理解したい方
・副業市場を知りたい方
・おすすめの副業を知りたい方
副業フリーランスとは?
この章では副業フリーランスについて解説していきます。
副業フリーランスとはどのような定義なのか、特に副業の仕事を将来的に検討している方は知っておきましょう。
副業フリーランスは、本業(企業勤め)があるが終業後などのスキマ時間や休日を活用してフリーランスとして活動している方を指します。
ランサーズが定義するフリーランスは「副業系」「自営業系」「複業系」「自由業系」に分類されています。
その中で人数が多く、経済規模も大きいのが「副業フリーランス」です。
ランサーズが実施した「フリーランス実態調査2021年版」によると、副業系スキマワーカーは2020年の420万人から2021年439万人と増加傾向にあります。
2019年に発生したコロナウイルスの影響により在宅勤務を導入する企業が増加したことに加え、緊急事態宣言が発令され外出自粛になったため、移動時間の削減や終業後プライベート時間の増加し上記のように副業に挑戦する方が増加したことが要因の1つでしょう。
フリーランス人口も2021年は1,670万人との結果であり、年々増加していることを考慮すると今後もフリーランスとして副業をする方を含むフリーランス人口は増加していくと考えられるでしょう。
副業とフリーランスの違い
副業とフリーランスの違いについて解説します。
副業とフリーランスの違いは企業と雇用契約を締結しているかどうかです。
副業とは、副業は法律上明確な定義が存在せず、本業以外に副収入を得るために行う本業以外の労働を指します。
副業はサイドビジネスとも呼ばれており、その範囲は幅広くクラウドソーシングサービスを活用した仕事、フリーランスとしての本業以外のプロジェクトに参画、自宅での内職、株式やFX投資などの資産運用、せどりやネットオークション販売、起業などです。
フリーランスとは、企業などの組織に所属せず仕事を請け負う働き方のことを指します。
フリーランスは自らのスキルや知識を活かし、案件ごとにクライアントと直接契約を結んで業務を行い、その対価として報酬を得ます。
つまり、本業があることを前提とし本業以外の労働を副業と呼び、企業などの組織に所属せず仕事を請け負う労働をフリーランスと呼んでいます。
また、本業以外の労働の中には複業や兼業などいくつか種類があります。
なお、先述した副業フリーランスについては副業の概念に含まれる働き方です。
副業の種類について詳しく理解したい方は下記記事をご一読ください↓
2018年に厚生労働省が作成した「モデル就業規則」から、副業・兼業を禁止する項目が削除されたことにより、副業を認める会社が増えてきました。 またコロナの影響もあり、リモート/在宅ワークを行う方も多く、時間の有効活用をしたく副業を検討し[…]
副業フリーランスのメリット
この章では副業フリーランスのメリットについて解説していきます。
将来的に副業を行いたいと考えている方は、しっかりと理解しておきましょう。
また現在副業の仕事を行っている方も今一度メリットについて学習しておきましょう。
収入(報酬)が増加する
フリーランスとして副業の仕事のメリットは収入(報酬)が増加することです。
終身雇用が崩壊し始めている中、コロナの影響も重なり企業の業績が悪化したり、早期退職も行われています。
また会社員個人の働き方においても、従来は認められていた残業が働き方改革関連法案の推進やリモート/在宅ワークなどにより、無くなったり厳しく管理されたりしています。
そのため、副収入を求めフリーランスとして副業をする方も多くいます。
特にリモート/在宅ワークをしている会社員は移動時間がなく、会社に行かない故同僚との飲み会も減り、よりプライベート時間が増加しているため副業に当てられる時間は多くあるでしょう。
起業や転職など選択肢の幅が広がる
フリーランスとして副業の仕事のメリットは起業や転職など選択肢の幅が広がることです。
現状コロナの影響により、勤めている企業の業績が悪化していることもあり得るでしょう。
悪化している場合、会社員は給与を減額されたり、早期退職を勧められたりすることもあるでしょう。
フリーランスとして副業をすることにより、自分のスキルや経験で収入を得ることができ、起業や転職など新たな働き方も検討できます。
例えば副業の仕事としてITエンジニアのスキルや経験を積んだ場合、将来的にITエンジニアの仕事やITエンジニアとして起業したり、フリーランスとして独立することも出来ます。
フリーランスとして副業をすることにより働き方やキャリアの選択肢が広がります。
経費が自由に使える
フリーランスとして副業の仕事のメリットは経費が自由に使えることです。
副業をするためにかかった費用は必要経費として認められるため計上できます。
たとえば、フリーランスとして副業するために、購入した参考書やパソコン、オンラインサービス利用料、勉強会に参加するための交通費や参加料など必要経費として計上することが可能です。
また副業をするためインターネットを開通した場合、インターネット利用料も必要経費に含まれます。
また、副業の所得が年に20万円を超えると確定申告が必要になりますが、所得から必要経費を差し引けば所得税の節税にもなるのです。
副業フリーランスのデメリット
この章では副業の仕事を行うことによって起こり得るデメリットについて解説していきます。
フリーランスとしての副業は、収入の増加や時間の有効活用などをはじめとし、起業や転職などキャリア選択の幅が広がるなどメリットばかり目がいくでしょう。
しかし、実際は副業を行うことによって生じるデメリットもあります。
特にフリーランスとして副業を今後検討している方は副業を始める前に知っておくことで自分に合っている働き方が把握でき将来設計も立てやすいため、知っておきましょう。
副業により長時間労働になる
フリーランスとして副業の仕事のデメリットは副業により長時間労働になることです。
会社員は副業をするまでは収入が増えるなどのメリットに目が留まってしまい、意外と気づかないデメリットです。
終業後や休日などの時間を活用して副業の仕事に取り組みます。
特に時間労働型の副業をしている会社員は、時間で収入が発生しているためプライベートの時間を多く削ることとなるでしょう。
つまり、本業+副業では時間にして10時間以上も労働していることになり、長時間労働をしていることと同義になります。
本業をもっている会社員として、長時間労働にならないように、休日のみに副業を行うようにしたり、自分が得意な副業を行うなどして、工夫してみましょう。
本業の仕事が疎かになる可能性がある
フリーランスとして副業の仕事のデメリットは本業の仕事が疎かになる可能性があることです。
副業の仕事を無理して行うことにより、本業の仕事が疎かになる可能性があります。
最悪の場合本業の生産性低下により、収入や給与の減額になる可能性もあります。
副業により収入が下がってしまっていては、本末転倒です。
本業の仕事が疎かにならないように効率的におこなる副業の仕事を選んだりと工夫をしてみましょう。
おすすめの副業の仕事
この章ではおすすめの副業フリーランスの仕事を厳選して3つ紹介します。
現在どの副業にするか検討中の方やこれから副業の仕事を検討する方は、各副業の仕事の特徴やメリットデメリットなどを把握いただき自分に適している副業の仕事を見つけてみましょう。
おすすめ副業①:エンジニア
おすすめの副業の仕事としてエンジニアが挙げられます。
エンジニアとは、プログラミング技術を利用してものづくりを行う技術(開発)者を指します。
主にJava、PHP、JavaScript、Ruby、Pythonなどのプログラミング言語を使ってWebシステムやサービス、アプリ開発を行います。
現在IT業界の急速な成長によりエンジニア不足になっており、2030年には最大で79万人のエンジニア不足になると推測されています。
おすすめの副業 | エンジニア |
月の平均副業収入(目安) | 数万~100万円 |
フリーランスとして独立した場合の月額収入(目安) | 20~200万円 |
おすすめサービス | クラウドワークス、ランサーズ、ココナラ |
難易度(1~5) | 4 |
初期費用目安 | 1,000円~ |
副業の仕事としてエンジニアをおすすめするメリットはリモート/在宅ワークで稼働できることや他副業の仕事と比較して高収入を得られること、世界に大きな影響を与えられる可能性があること、副業からフリーランスや個人事業主として独立しやすいことなどが挙げられます。
副業の仕事としてのエンジニアのデメリットは流行り廃りが早い業界であるため、定期的に市場動向を確認する必要があることやスキルや知識をつけるまで一定期間必要であること、人によっては向き不向きがあること、継続的な学習が必要であることなどが挙げられます。
副業フリーランスとして活用してみて転職や独立する際、資格が必要かどうか気になるかと思います。
しかしエンジニアはスキルや経験が重要視される傾向がありますので、資格よりも実務経験やスキル向上を率先して行うようにしましょう。
ちなみに、エンジニアがあると良い資格には基本情報技術者試験や応用情報技術者試験があります。
もし副業の仕事にエンジニア興味/関心がある方は下記関連記事や情報収集をすることをおすすめします。
エンジニアを含む副業やフリーランスの働き方は2018年企業の副業解禁以降、注目を集め始め挑戦する方が増加しています。 また、その時と同時に「終身雇用の崩壊」という言葉も世間に浸透しはじめました。 エンジニアを[…]
おすすめ副業②:Webライター
おすすめの副業の仕事としてWebライターが挙げられます。
Webライターとは、Webサイト上の文章を書く職種を指します。
フリーランスとして人気の副業にWebライターが入ることが多いですが、在宅で手軽に始められる点が最大の人気の理由でしょう。
Webライターの仕事はブログ作成、企業のコンテンツ記事の執筆、ネット広告の執筆、LP作成、インタビュー記事などがあります。
WebライターはWebサイト上の文章を書くため、SEOの知見/知識の他にSNS経由の集客を意識したライティングスキルが必要です。
おすすめの副業 | Webライター |
月の平均副業収入(目安) | 数千円~15万円 |
フリーランスとして独立した場合の月額収入(目安) | 10万円~ |
おすすめサービス | クラウドワークス、ランサーズ、ココナラ |
難易度(1~5) | 2 |
初期費用目安 | 0円~ |
副業フリーランスの仕事としてWebライターをおすすめするメリットは編集部に転職したりエディターになったり自分のキャリアの幅を広げやすいことや副業の仕事を始めやすいこと、初期費用がほとんど掛からないこと、ブログ運営などのビジネスに繋がりやすいことが挙げられます。
Webライターを副業フリーランスの仕事に選ぶデメリットはブログ運営などをしない限り大幅な収入増加は難しいことやSEOやマーケティングの知識を身に着ける必要があること、始めやすい故に副業の競争率が高いことなどが挙げられます。
もし副業の仕事としてWebライターに興味/関心がある方は情報収入を行い自分の性格や副業の目的に適しているかを調べてみましょう。
おすすめ副業③:Webデザイナー
おすすめの副業の仕事としてWebデザイナーが挙げられます。
Webデザイナーとは、企業や個人などのクライアントから依頼されたWebサイトのデザインを担当・制作する職種を指します。
WebデザイナーはPhotoShopやIllustrator、Sketch、Figma、Adobe XDなどデザインスキルが必要になります。
加えてユーザーにとって見やすく操作しやすいデザインを目指す「UI」の知識や、「Webサイトに訪れたユーザーの満足度」を高めるための「UX」に関するスキル/知識が重要です。
おすすめの副業 | Webデザイナー |
月の平均副業収入(目安) | 数千円~20万円 |
フリーランスとして独立した場合の月額収入(目安) | 20~110万円 |
おすすめサービス | クラウドワークス、ランサーズ、ココナラ、SKIMA、クリエイターズマッチ |
難易度(1~5) | 3 |
初期費用目安 | 1万円~ |
副業フリーランスの仕事としてWebデザイナーをおすすめするメリットは初期費用があまり必要ないこと、書籍やネットなど豊富に情報があるため副業の仕事を始めやすいこと、在宅などリモートしやすいことなどが挙げられます。
副業フリーランスの仕事としてのWebデザイナーのデメリットはデザインやWebサイト構築関連のスキルや知識が必要であることや始めやすい故に競争率が高いこと、クライアントの意向を理解していないと振り回されやすいことなどが挙げられます。
電通が2021年2月に発表した「2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」によるとインターネット広告費は成長を続け2.2兆円規模であり、2020年日本の総広告費6兆1594億円の内36.2%を占めています。
インターネット広告費の中のインターネット広告媒体費は、運用型広告の拡大やソーシャル広告や動画広告の増加で前年比5.6%増の1兆7567億円との結果です。
さらに2021年のインターネット広告媒体費は伸長すると予測し2021年は前年比7.7%増の1兆8912億円に拡大すると予測されています。
上記データから企業がインターネット広告に多額の費用を割いていることがわかります。
つまり相対的にWebデザインも重要であり、需要は今後もあることがわかります。
もし副業フリーランスの仕事としてWebデザイナーに興味/関心がある方は情報収入を行い自分の性格や副業の目的に適しているかを調べてみましょう。
副業フリーランスの注意点
この章では方が副業フリーランスの注意点を解説します。
フリーランスとして副業の仕事を行うに伴い、注意点の知識があるとないとでは行動も大きく異なってきます。
フリーランスとして副業を現在検討しているもしくは将来的に検討する予定がある方はご一読いただくことをおすすめします。
副業をする前に会社規則を確認しよう
副業フリーランスをする上での注意点は副業の仕事を行う前に会社規則を確認しましょう。
副業が禁止されているかを確認するには、就業規則の服務規程を確認すると書かれているでしょう。
副業について禁止などの記載がされているにもかかわらず、副業の仕事をしていた場合、減給や最悪の場合懲戒解雇もありえます。
副業を禁止している企業は本業での生産性が低下する可能性があることや、情報漏洩の可能性があること、優秀な社員の流出などの理由があるためです。
法律では会社員の副業は禁止されていません。
その他、副業の仕事をする前に副業先が本業と競合する企業でないことを必ず確認しましょう。
競合する企業で副業を行い成果を出すことは、競業避止業務違反の可能性があるためです。
競業避止業務違反を行った場合、退職金の支給を制限されたり、損害賠償を請求されたりという処罰を受ける可能性もあります。
副業を行っているのにお金がなくなっては本末転倒です。
確定申告が必要な場合がある
副業フリーランスをする上での注意点は確定申告が必要になる場合があるということです。
本業として勤めている企業の給与所得以外で年間所得金額が20万円を超える場合は、確定申告書の提出が必須です。
副業で月収2万円の収益を得ると年間24万円になり、所得が20万円を超えるため確定申告の対象になります。
しかし所得は売上 – 必要経費で算出できるため、必要経費もしっかり計算しましょう。
確定申告を提出しないと脱税になり延滞税や重加算税が加算されますので、しっかり期限までに提出を行いましょう。
また、確定申告は所得税を把握するために提出する書類ですが、副業の所得が20万円以下の方でも前年度と比較して所得が増加した場合の住民税は異なります。
副業の所得が源泉徴収されている場合には、確定申告することで払い過ぎた所得税が還付されることがあります。
副業の所得においても、副業を行う前に理解しておくと節税にも繋がります。
アルバイトなどほかの会社で給料をもらう場合は給与所得、フリマアプリなどで売買を行う場合は譲渡所得となります。
近年フリマアプリでの売買が流行していますが、フリマアプリでの売買で得た収入に関しても課税対象と非課税対象がありますので少しお伝えします。
例えば生活用品などの「不用品」を売りに出して得た収入は「生活用動産の譲渡による所得」となり所得税の課税されない譲渡所得になります。
しかし不用品であったとしても、一点30万円以上の貴金属や美術品などの高額商品の売買により得た収入は、所得税の課税対象となります。
また、自分で作成したハンドメイドの商品を販売する場合は課税対象になります。
まとめ
今回はフリーランスの副業について詳しく解説していきます。
具体的には副業フリーランスの定義やフリーランスとして副業を行う際のメリットデメリット、おすすめの副業フリーランスの仕事、フリーランスとして副業を行う際の注意点を解説していきました。
医療の進化などにより「人生100年時代」が到来すると言われています。
一方で、会社の寿命は短命化していくと言われており、働き方も一つの企業やキャリアを全うするのが難しくなるでしょう。
そのため会社員でも副業フリーランスとして働く人は多いです。
副業は本業では得られない経験をすることができ、キャリアの幅も広げるチャンスです。
将来独立を考えている方も、まずは副業からスモールスタートして、仕事を拡大していきましょう。
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