コロナの影響によりリモートワークやテレワークが推奨されている中、フリーランスエンジニアは人気の高い職業です。
実際にフリーランスエンジニアへの転職を考えた際に「エンジニアはフリーランスで活躍できるのか」「フリーランスエンジニアとして案件を継続的に受注できるのか」「未経験からでもフリーランスエンジニアになれるのか」など疑問を持つ方も多いかと思います。
今回、本記事は世界で最も有名なプログラミング言語であるJavaに焦点を当て、Javaフリーランスエンジニアの実情を詳しく解説します。
具体的には、Javaの概要、Javaフリーランス案件・求人の単価相場、Javaのリモートワーク案件事情、Javaの週2日・週3日フリーランス案件・求人事情、Javaフリーランスエンジニアの必要スキル、Javaフリーランスエンジニア、Javaフリーランス案件・求人獲得方法、Javaフリーランスエンジニアの将来性について解説します。
特に下記の方にこの記事を一読していただきたいです。
・Javaフリーランスエンジニアを今後検討している方
・Javaに興味/関心がある方
・Javaフリーランス案件・求人の単価相場を知りたい方
・Javaフリーランスエンジニアの市場動向や将来性を知りたい方
Javaとは
この章ではJavaの概要について解説していきます。
Javaとは、1995年にSun Microsystems(現Oracle社)により初めてリリースされたプログラミング言語です。
Javaは、Googleが開発に用いている「Google三大言語(Java、C++、Python)」の1つでもあります。
JavaはC#や、Scala、Kotlinなどのプログラミング言語に影響を与えているプログラミング言語です。
Javaは、システム開発、Web開発、Webサイト制作、ゲーム開発、組み込みシステム開発、モバイルアプリケーション開発など、様々な開発に活用されています。
特に、大企業での大規模システム開発を得意としています。
Javaの特徴は以下をご覧ください。
・オブジェクト指向のプログラミング言語
・ライブラリが充実している
・銀行や証券、保険など大企業の業務システム開発に多く活用されている
・JVMが入っているPCの場合、Windows、iOS、MacOS、Android、Linux、UNIXなどプラットフォームに依存しない
・有名かつ人気が高いため、参考書やオンライン学習サービスで取り扱われることが多い
・Javaフレームワークが充実している【Spring Framework、Java EE(Java Platform, Enterprise Edition)、Apache Struts、Apache Wicket、Play Framework、Spark Framework、JSF(JavaServer Faces)、SAStruts(Super Agile Struts)】
なお、Javaと頻繁に間違われるJavaScriptですが全くの別物であり、JavaScript開発においてもJavaの影響を受けていません。
JavaScriptはブラウザ上で動作する唯一のプログラミング言語であり、主にWebページ上でのプログラムを開発することに活用します。
JavaScriptはフロントエンド開発をできますが、サーバーサイド開発もできるプログラミング言語です。
さらに、JavaScriptはコンパイル不要ですが、Javaは実行するためにコンパイルが必要であるという違いがあります。
Javaフリーランス案件・求人の単価相場
この章ではJavaフリーランス案件・求人の単価相場について解説していきます。
Javaフリーランス案件・求人の単価相場は次のようになっています。
平均単価 | 中央値単価 | 最高単価 | 最低単価 | |
---|---|---|---|---|
Java | 63.1万円 | 60万円 | 200万円 | 25万円 |
また、Javaフリーランス案件・求人の実務経験年数別の単価相場は以下の通りです。
Java実務経験年数 | Java単価/年収 |
---|---|
Java経験1年未満 | 30万円前後 (年収360万円) |
Java経験2年未満 | 36万円前後 (年収432万円) |
Java経験3年未満 | 51万円前後 (年収612万円) |
Java経験4年未満 | 60万円前後 (年収720万円) |
Java経験5年未満 | 72万円前後 (年収864万円) |
(参照:フリーランススタート Javaのフリーランス求人・案件 月額単価相場)
Javaフリーランス案件・求人の平均単価は63.1万円です。最低単価25万円〜最高単価は200万円まで幅広くあることがわかりました。
Javaフリーランス案件・求人を年収に換算すると、757.2万円です。
年収を比較をしやすいようにJavaの会社員エンジニアを見てみましょう。
会社員におけるJavaエンジニアの平均月収は41万円であり、年収に換算すると約492万円です。
Javaフリーランス案件・求人に参画できるフリーランスエンジニアの方が会社員エンジニアと比較して約1.5倍も高いことがわかりました。
Javaフリーランスエンジニアの方が収入を増加させることができるため、高収入を希望しているエンジニアはJavaフリーランスエンジニアが良いでしょう。
Javaのリモートワーク案件事情
この章ではJavaのリモートワーク案件事情について解説していきます。
「Java リモート」をフリーランススタート(2021年2月時点)上で検索すると696件です。
「PHP リモート」をフリーランススタート(2021年2月時点)上で検索すると673件です。
上記Javaのリモートワーク案件はPHPのリモートワーク案件よりやや多い傾向です。
Javaのリモートワーク案件は、今後増加していくでしょう。
その理由として、Javaは様々な開発に活用されていること、世界中で蔓延しているコロナの影響、IT技術の発展により、さらにセキュリティ面が改善していくことなどの要因でしょう。
しかし、Javaを使用したフリーランス案件・求人としては、仕様がある程度固まっているウォーターフォール型開発プロセスを採用している現場と、作りながら仕様を固めていくアジャイル型開発プロセスを採用している現場の両方が混在しています。
ウォーターフォール型開発である事業会社に常駐する働き方の場合、事業会社に常駐することが必要です。
そのためリモートワークで開発するという働き方が認められないケースが多く、リモートワークを希望しているJavaフリーランスエンジニアはアジャイル型開発を採用しているフリーランス案件・求人へと参画してみましょう。
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Javaの週2日・週3日フリーランス案件・求人事情
この章ではJavaの週2日・週3日フリーランス案件・求人事情について解説していきます。
「Java 週2日・週3日」をフリーランススタート(2021年2月時点)上で検索すると98件です。
「PHP 週2日・週3日」をフリーランススタート(2021年2月時点)上で検索すると286件です。
上記Javaの週2日・週3日フリーランス案件・求人はPHPの週2日・週3日フリーランス案件・求人より少ない傾向です。
Javaの週2日・週3日フリーランス案件・求人をフリーランススタート上で閲覧すると、ECサイト/メディアサイト開発、Saas開発などがありました。
Javaは業務システム開発などの常駐案件が多いプログラミング言語のため、フリーランスといえども基本的に週5日勤務が主流のようです。
Javaの週2日・週3日フリーランス案件・求人を希望しているJavaフリーランスエンジニアはECサイト/メディアサイト開発、Saas開発を中心に探してみましょう。
Javaフリーランスエンジニアの必要スキル
この章ではJavaフリーランスエンジニアの必要スキルについて解説していきます。
Javaフリーランスエンジニアとして案件を獲得したい方は自分のスキルと照らし合わせてみてみましょう。
Java関連の実務経験や知識
Javaフリーランスエンジニアに必要なスキルはJava関連の実務経験や知識です。
Java関連の技術は多く最低限の知識として、Javaの基礎であるJSPやServletの知識や概念、PHP、Perl、Ruby、Python、JavaScript、C#、C++、C言語、Scala、HTML/CSSなどのJava以外の知識は持っておきましょう。
また、サーバーやデータベース、クラウドを含むインフラ開発経験や知識があると尚良いでしょう。
Javaフリーランスエンジニアとして、単価アップを狙うため、新しい関連技術をキャッチアップすることに努め、積極的に習得してみましょう。
Webシステムやアプリの開発経験
Javaフリーランスエンジニアに必要なスキルはWebシステムやアプリ開発経験です。
Javaフリーランス案件・求人はWebシステムやアプリ開発、既存システムの改修案件から基幹システムの開発などが多いです。
仮にJava以外のRuby、Python、C#、Kotlin、Scalaなどのプログラミング言語であってもWebシステム開発やアプリ開発の経験を活かすことが出来るでしょう。
また、システム開発における上流から下流工程までの全体の理解や、チーム開発経験があれば、Javaフリーランス案件・求人を獲得しやすいでしょう。
Javaフレームワークやライブラリの開発経験
Javaフリーランスエンジニアに必要なスキルはJavaフレームワークやライブラリの開発経験です。
Javaフレームワークは、Spring Framework、Java EE(Java Platform, Enterprise Edition)、Apache Struts、Apache Wicket、Play Framework、Spark Framework、JSF(JavaServer Faces)、SAStruts(Super Agile Struts)があります。
特にSpring Framework、Apache Struts、Java EE(Java Platform, Enterprise Edition)はフリーランス案件・求人も多いため、Javaフリーランスエンジニアとして身に付けておくべきスキルでしょう。
また、トレンドのフレームワークやライブラリを扱えるスキルを身につけることで参画できるフリーランス案件・求人の幅が広がり単価アップにもつながります。
上流工程やマネジメント経験
Javaフリーランスエンジニアに必要なスキルは上流工程やマネジメント経験です。
Javaフリーランス案件・求人は大規模開発も多く、開発を滞りなくに実行するためのマネジメント経験や、要件定義・設計スキル、レビュー、負荷試験などある参画しやすいです。
Javaフリーランスエンジニアとして、様々な経験をしているほど、高単価フリーランス求人・案件に参画しやすくなります。
Javaフリーランスエンジニアは未経験でもなれる?
この章ではJavaフリーランスエンジニアは未経験でもなれるのかどうかについて解説していきます。
未経験でも2つに分けられるでしょう。
Java以外のプログラミング言語を活用し開発経験はある場合とエンジニア未経験でJavaフリーランスエンジニアに挑戦する場合です。
まず、Java以外のプログラミング言語を活用し開発経験はある場合、JavaフリーランスエンジニアとしてJavaフリーランス案件・求人に参画することは可能でしょう。
Javaフリーランス案件・求人はシステムリプレイスなど、Java以外のプログラミング言語の開発経験があることを条件にしているもあるためです。
エンジニア未経験でJavaフリーランスエンジニアに挑戦する場合、非常に厳しいでしょう。
なぜならJavaをはじめとするフリーランス求人・案件の場合、参画するプロジェクトや企業サイドは即戦力のエンジニアを必要としていることが多く、実務開発経験や開発スキルに注力してアサインしているためです。
Java未経験からJavaフリーランス求人・案件への参画を検討している方は、以下の行動をまず考えてみましょう。
・Javaを取り扱っているプログラミングスクールへ通う
・派遣社員、契約社員、正社員などの求人・案件にエントリーし、2~3年ほどJava開発経験を積む
Javaを取り扱っているプログラミングスクールへ通う方は、「プログラミングスクール Java」や「Java プログラミングスクール」などを検索すると良いでしょう。
Java未経験として派遣社員、契約社員、正社員などの案件にエントリーを検討している方は、派遣社員、契約社員、正社員のJava案件を探すことが出来る大手求人サイトやIT業界に特化した就職エージェントを活用しましょう。
Javaフリーランス案件・求人獲得方法
この章ではJavaフリーランス案件・求人獲得方法について解説します。
Javaフリーランスエンジニアとして効率良く案件を獲得できるように参考にしてください。
フリーランスエージェントの活用
SNSで捜索
知人からの案件・求人紹介
クラウドソーシングサービスの活用
フリーランスエージェントの活用
Javaフリーランスエンジニアは、フリーランスエージェントを活用することにより案件を効率良く獲得できます。
フリーランスエージェントはJavaフリーランスエンジニアが希望する案件の紹介以外にも、契約や税金関連のサポート、福利厚生など手厚いサポートが魅力的です。
Javaフリーランスエンジニアはぜひフリーランスエージェントを活用してみることをおすすめします。
SNSで捜索
Javaフリーランスエンジニアは、SNSで捜索をすることにより案件獲得できます。
SNSを利用してフリーランス案件・求人を探すことも多いです。
近年では、SNSを活用し企業が直接求人を出していたり、個人での案件を出していたり幅広いジャンルのフリーランス案件・求人を探すことができます。
また、仲介業者を挟まない直接契約であるため報酬やスケジュールの交渉は行いやすいです。
しかし、その反面自身で契約やマネジメントを行う必要がありフリーランス経験が浅いJavaフリーランスエンジニアにはおすすめできません。
知人からの案件・求人紹介
Javaフリーランスエンジニアは、知人からの紹介をしてもらうことにより案件・求人獲得できます。
元々エンジニアとして働いていた人の場合、前職の上司や同僚などIT業界にコネがあることも多いため、そこからフリーランス案件・求人に繋げることもできます。
知人からの紹介のため仲介料が発生することは少なく、比較的高単価でのフリーランス案件・求人受注ができるでしょう。
しかし、エンジニアの知人が少ない場合や前職が別業種でIT業界のコネクションが少ない場合、紹介してもうことが難しい方法のため未経験者の方にはおすすめできません。
クラウドソーシングサービスの活用
Javaフリーランスエンジニアは、クラウドソーシングサービスを活用することにより案件獲得できます。
最近ではクラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサイトも多く存在してきており、利用者も増加傾向にあります。
クラウドソーシングサイトのメリットとしては手軽に案件が探せることや契約周りなどの手続きが不要であることが挙げられます。
しかし、フリーランス案件・求人数はフリーランスエージェントよりも少なく、単価の低い案件も多数あります。
さらに、報酬の中から仲介手数料が引かれるため、受け取れる報酬額は低くものが多いでしょう。
そのため、エンジニア経験が浅く実績を作りたい方、契約周りの手続きを行いたくない方におすすめです。
Javaフリーランス案件・求人の将来性はどうなの?
この章ではJavaフリーランス案件・求人の将来性について解説します。
Javaフリーランスエンジニアとして続けていくべきなのか、フリーランスエンジニアを続けて問題ないのか、フリーランスエンジニアの将来性を見極めていきましょう。
Javaのニーズが減少することはないでしょう。
まずは、Javaの開発ニーズを分析してみましょう。
その理由として、Javaは世界中のエンジニアから人気のプログラミング言語かつ、技術としても安定しており、Javaで開発されたシステムも非常に多いためです。
特に銀行や保険、証券などの基幹システムや業務システムは、Javaが使われていることや、Androidでのアプリ開発にJavaが使われていることを考慮すると、今後も需要が減ることはないでしょう。
次はIT市場を分析し、エンジニアのニーズがあるのかどうかを見ていきましょう。
矢野経済研究所の「2020年度の国内民間企業のIT投資実態と今後の動向についての調査結果」によると2020年度以降における国内民間企業のIT市場規模(ハード・ソフト・サービス含む)は、2020年度が前年度比0.1%増の12兆9,000億円、2021年度は同4.3%減の12兆3,500億円、2022年度は同0.4%増の12兆4,000億円の予測が出ています。
さらに、AI(人工知能)、ビッグデータ、ブロックチェーン、IoT、xR、5GによるIT業界の更なる拡大や、エンジニアの高齢化、フリーランス人口の増加などを考慮すると、Javaエンジニアを含むITエンジニアは人材不足に陥る可能性が高いです。
開発ニーズや市場動向などを分析した結果、Javaフリーランスエンジニアのニーズは減少することはないと言えるでしょう。
まとめ
今回は世界で多くのシステムに使用されているJavaに焦点を当て、Javaフリーランスエンジニアの単価相場、必要スキル、将来性など様々な観点から詳しく解説しました。
長年の実績と信頼により安定性のあるJavaは、Webや業務システム開発から、組み込みシステムやAndroidアプリ開発に至るまで広く利用されており、Javaフリーランスエンジニアの需要も安定しています。
Javaフリーランスエンジニアの将来性について、今後エンジニアとして長く活躍するのであればJava開発の際に頻繁に使用するスキルなど、複数のスキルを身に付けることも大切です。
本記事が多くのJavaフリーランスエンジニアやJavaに興味のあるエンジニアにとって、お役に立てましたら幸いです。