現代において日々新しいIT技術や複数のIT技術を掛け合わせた新しい考え方など登場しており、全企業がIT技術とは切っても切り離せなくなっています。
IT業界が飛躍的に成長している一方で、日本ではIT人材不足が深刻化しており、ある調査では2025年に約43万人足りなくなると言われています。
そのため、IT人材不足解消やIT技術を使った自動化など様々な施策が取られています。
実は本記事で解説するローコード開発やノーコード開発においてもIT人材不足解消をサポートする開発手法の1つです。
そんなローコード開発ですが、本記事ではローコード開発の概要やノーコード開発との違い、トレンドとして注目されている理由などを解説するとともに、メリットデメリットやおすすめのローコード開発とノーコード開発ツール(プラットフォーム)を紹介していきます。
特に記事をご一読していただきたい方
・ローコード開発とノーコード開発の違いを理解したい方
・ローコード開発のメリットデメリットを理解したい方
・ローコード開発のおすすめツール(プラットフォーム)を知りたい方
ローコード開発とは
この章ではローコード開発について解説します。
ローコード開発とは、出来るだけプログラミング言語を使ったソースコード記述を行わないで、システム開発やアプリ開発を行う開発手法を指します。
ローコード開発の開発方法は画面部品やロジック部品をドラック&ドロップの直感的操作で組み合わせ、工程の省略/自動化します。
そのため開発経験の浅いエンジニアでも素早く開発できたり、さらに経験豊富なエンジニアにおいては生産性をより上げてシステム開発やアプリ開発ができます。
ガートナーの発表によると、2024年までにローコード アプリケーション開発がアプリケーション開発活動の65% 以上を占めるとのことです。
では、なぜローコード開発がトレンドとなり、これほどまでに注目されているのでしょうか。
ローコード開発が注目されている理由として大きく時代の変化と言えるでしょう。
つまり、IT技術がどの業界でも活用されIT業界全体が大きく成長した結果、IT人材不足に陥っていることがローコード開発がトレンドとなっている理由でしょう。
また、ビジネス競争を生き抜いていく中で、常に生産性向上が課題として挙げられ、DX(デジタルトランスフォーメーション)が求められるようになったこともローコード開発が注目されている理由の1つでしょう。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、企業がAI(人工知能)、ビッグデータ、IoT、ブロックチェーンなどのデジタル技術を用いて、新しいビジネスモデルの創出や業務フロー改善を行いユーザー体験や企業風土の変革を図り、優位性を確率することを指します。
上記背景があり、エンジニア以外やプログラミング経験が浅いエンジニアでも開発可能なローコードが注目を集めています。
ローコード開発とノーコード開発の違い
この章ではローコード開発とノーコード開発の違いについて解説します。
ノーコードとは、ソースコードの記述をせずにシステムやアプリ、Webサイトなどの開発が可能なサービスを指します。
以下にて、ローコード開発とノーコード開発の違いについて解説していますので、ご覧ください。
ローコード開発 | ノーコード開発 | |
アプリ形態 | モバイルアプリ、Web | モバイルアプリ、Web |
拡張性 |
低い | 低い ※ツールにより高いものもある |
規模 |
個人や小規模 | 個人や小規模 |
ITスキル |
カスタマイズ時のみ必要 | 不必要 |
開発コスト |
低い | 低い |
開発人材 | 少ない | 少ない |
ノーコード開発として挙げられるサービスとして、ShopifyやWordPress、Yappli、Zapierなどがあります。
また、従来のシステム開発やアプリ開発と開発工数や人員、コストなどが少なくすむことが最大の違いです。
ローコード開発のメリット
この章ではローコード開発のメリットを見ていきましょう。
開発生産性の向上
ローコード開発のメリットとして開発生産性の向上が挙げられます。
従来のシステム開発において、ソースコードを記述、いくつもの工程を経て開発を行います。
また、開発におけるエンジニアの確保なども必要となるため、開発には一定の時間がかかります。
しかし、ローコード開発ではコンポーネントを組み合わせて開発を遂行していくため、開発工数が少なくかつ、少ないエンジニア人数や非エンジニアでも開発できるため開発生産性が向上します。
セキュリティ対策の負担削減
ローコード開発のメリットとしてセキュリティ対策の負担削減が挙げられます。
ローコード開発ではツールをもとに開発ができるため、カスタマイズした部分のみセキュリティ対策で済みます。
そのため、従来の開発で必要な脆弱性の解消やアクセス権限の付与など様々なセキュリティ対策における負担が少なくなります。
人的ミスの削減
ローコード開発のメリットとして人的ミスの削減が挙げられます。
従来の開発ではエンジニアが開発するため、ある一定のスキルを持ったエンジニアが必要です。
そして、開発においてバグやエラーなど不具合が起きないことはほとんどなく、さらにエンジニアに人数が多いほど、属人的なソースコードになりやすいです。
しかし、ローコード開発では、コーディング箇所が限られているため、そのような人的ミスが限りなく削減されます。
技術ハードルが低い
ローコード開発のメリットとして技術ハードルが低いことが挙げられます。
ローコード開発ではコンポーネントを組み合わせて開発を行なっていくため、カスタマイズ箇所を除き、エンジニアスキルがなくても開発可能です。
またカスタママイズにおいても特定の箇所のみを開発していくため、スキルフルなエンジニアは必要ないです。
ローコード開発のデメリット
上記では、ローコード開発のメリットをかいせつしましたが、この章ではローコード開発のデメリットを解説していきます。
ローコード開発は当たり前ですが、メリットだけではなくデメリットもいくつか存在します。
特にローコード開発の導入を検討している方はご一読ください。
ある程度型が決まっている
ローコード開発のデメリットとしてある程度型が決まっていることが挙げられます。
従来の開発において、要件定義や要求定義を行うことから始まりますので、必要な機能を網羅したり追加での機能開発ができます。つまり自社に合うシステムやアプリ開発ができます。
しかし、ローコード開発ではプラットフォーム内に用意された部品を使い開発を実行するため、ある程度機能に制約があります。
つまり、機能拡張や変更はできず、イメージとは異なるシステムが完成する場合があります。
ツールの学習が必要
ローコード開発のデメリットとしてツールの学習が必要であることが挙げられます。
ローコード開発は自社で開発を行うため、システムやアプリに必要な機能の洗い出しや開発工数の見積もりが必要です。
そのため、ツールの使い方などの知識が必要となり、一定時間の学習が必要になります。
トレンドのローコード開発、おすすめツール(プラットフォーム)3選
この章ではトレンドのローコード開発、おすすめツール(プラットフォーム)を3つを紹介します。
ぜひローコード開発の導入を検討している方は参考にしていただけますと幸いです。
Microsoft Power Apps
(出典:https://powerapps.microsoft.com/ja-jp/)
トレンドのローコード開発、おすすめツール(プラットフォーム)としてMicrosoft Power Appsが挙げられます。
Microsoft Power AppsはMicrosoft社が提供している短時間で簡単に業務アプリを作成できるローコード開発のサービスです。
アプリに配置する画面やボタンをマウス操作で設置でき、Excelのように関数を使い様々な設定を行い開発していきます。
Web上で業務アプリなどを開発できたり、SharePointやOneDrive、Excelなど既存サービスと連携できるなど様々なメリットがあります。
Kintone(キントーン)
(出典:https://kintone.cybozu.co.jp/)
トレンドのローコード開発、おすすめツール(プラットフォーム)としてKintone(キントーン)が挙げられます。
Kintone(キントーン)はサイボウズ株式会社が提供している導入社数2万社の実績があるさまざまな業種、職種ごとに適したアプリを簡単に作成できるローコード開発のサービスです。
Kintone(キントーン)の特徴として業務に必要なアプリを簡単に作成可能であったり、グループウェア機能がありコミュニケーションがシームレスに取れたり、スマホやタブレットなどマルチデバイス対応していたりなど様々なメリットがあります。
Claris FileMaker
(出典:https://www.claris.com/ja/filemaker/)
トレンドのローコード開発、おすすめツール(プラットフォーム)としてClaris FileMakerが挙げられます。
Claris FileMakerはClaris International Inc.(Apple社の子会社)が提供するが提供している短時間で簡単に業務アプリを作成できるローコード開発のサービスです。
また、Claris International Inc.は40年近くにわたってローコード開発を代表するツールを提供しています。
Claris FileMakerの特徴としてiOSやiPadOSとの親和性が高いことや開発するアプリに必要な要素をドラッグ&ドロップで配置するだけの直感的な操作であること、SNSなどのツールやAI(人工知能)、機械学習などのプログラムと連携可能であることなどが挙げられます。
【無料】ノーコード開発ツール(プラットフォーム)2選
この章では無料で利用できるノーコード開発ツール(プラットフォーム)を2つ紹介します。
ぜひノーコード開発の導入を検討している方やローコード開発の導入と比較検討したい方は参考にしていただけますと幸いです。
Bubble(バブル)
(出典:https://bubble.io/)
無料で利用できるノーコード開発ツール(プラットフォーム)としてBubble(バブル)が挙げられます。
Bubble(バブル)はBubble Group, Inc.が提供するが提供している短時間で簡単に業務アプリを作成できるノーコード開発サービスです。
Bubble(バブル)はカスタマイズ性が高くデザイン性や機能性のある柔軟なWebアプリやスマホアプリ、Webサイトなど多様な開発ができることが最大のメリットとして挙げられます。
しかし、日本語対応していないことやSEOにはあまり強くないなどの特徴もあります。
Adalo(アダロ)
(出典:https://www.adalo.com/)
無料で利用できるノーコード開発ツール(プラットフォーム)としてAdalo(アダロ)が挙げられます。
Adalo(アダロ)はAdalo, Inc.が提供するが提供している管理画面の操作で簡単にアプリ開発ができるノーコード開発ツールです。
Adalo(アダロ)はネイティブアプリ開発ができることはもちろんのこと、デスクトップ用Web アプリも開発できることやテンプレートの種類が豊富でデザイン性の高いアプリが開発できること、画面の数回クリックでデータベースにレコードを追加できたりなどのメリットがあります。
ただし、Adalo(アダロ)は日本語対応はしていないなどのデメリットも存在します。
まとめ
今回はローコード開発の概要やノーコード開発との違い、トレンドとして注目されている理由などを解説するとともに、メリットデメリットやおすすめのローコード開発とノーコード開発ツール(プラットフォーム)を紹介していきました。
今後リモートワークがさらに増加する可能性があったり、メンバーシップ型からジョブ型へ働き方の在り方が変化したりと価値創造の経済や社会に転換しつつあります。
全業界と密接に連携しているIT業界においてローコード開発はDX(デジタルトランスフォーメーション)の促進を早めたり、IT人材不足解消の一手となる開発手法です。
当記事をご一読いただき、ローコード開発の概念やメリットデメリット、ノーコード開発との違いについて少しでも理解が深められたら嬉しいです。
また、ローコード開発の導入を検討している方にとって少しでも参考になれば嬉しいです。
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