Perlフレームワーク徹底解説【2021年版】

Perlは1987年ラリー・ウォールによりリリースされたプログラミング言語です。

PHPやPython、Ruby同様にスクリプト言語と呼ばれています。

PerlはWebアプリ開発やゲーム開発など、小〜大規模開発まで幅広く活用されています。

 

そんなPerl開発においてPerlフレームワークの種類が多くどの開発にどのフレームワークを活用するのが良いのか、どのフレームワークを習得すべきなのか、フリーランスエンジニアでも迷っている方は多いかと思います。

特定のフレームワークを募集条件にしている開発案件も多くあり、Perl開発においてフレームワークの習得は必須と言えるでしょう。

 

また、IT業界はトレンドが早く仮にトレンドではないPerlフレームワークを習得した場合、それに費やした労力が無駄になってしまうことも。

今回はPerlのフレームワークについてわかりやすく解説していきます。

 

具体的にはフレームワークの説明やライブラリとの違い、Perlフレームワークのメリットやデメリット、Perlフレームワークの市場動向、おすすめのPerlフレームワークについて見ていきましょう。

しっかりと開発に適したPerlフレームワークを把握し、フリーランスエンジニアとして第一線で活躍しましょう。

 

特にPerlフレームワークの記事をご一読していただきたい方

Perlエンジニアとして活躍をしている方
Perlエンジニアを今後検討している方
Perlやエンジニア自体に興味/関心がある方
Perlフレームワークの知識/理解を学習したい方
Perlフレームワークの市場動向を把握したい方
どのPerlフレームワークを習得するか迷っている方

 

 

 

フレームワークとは?

まず、Perlフレームワークを解説する前にフレームワークについて解説していきます。

フレームワークとは、全体処理の流れがある程度決められているソフトウェアです。

 

もともと、フレームワークは枠組みや骨組みといった意味がありますが、エンジニアが使用するフレームワークの意味はソフトウェア開発の土台となるプログラム部品を指します。

つまりプログラムのひな形です。

 

フレームワークには複数の種類があり、Webアプリケーション開発で活用する「Webアプリケーションフレームワーク」やデータのソートや文字列操作、テスト、数学関数などアプリケーション機能や性能、操作性向上のための「ユーティリティ系フレームワーク」などがあります。

フレームワークを活用することにより、システムやアプリケーション開発の工程を向上させることができます。

 

しかし、フレームワーク特有のコードがありプログラミング言語の習得に加え、一定のコードを習得する必要があります。

 

 

フレームワークとライブラリの違い

フレームワークについて理解できたところで、フレームワークと混同しやすいのがライブラリです。

この章ではフレームワークとライブラリの違いについて解説します。

 

フレームワーク:
全体処理の流れがある程度決められているソフトウェア、つまりプログラムのひな形のことです。

ライブラリ:
関数やクラスという再利用できる部品をまとめたコードの集まり。特にクラスを集めたものをクラスライブラリと呼びます。

 

フレームワークとライブラリの違いとはフレームワークはアプリケーションの設計レベルの再利用を目的としていることに対して、ライブラリは単にコードの再利用を目的としていることです。

 

 

Perlフレームワーク活用のメリット

この章ではPerlフレームワーク活用のメリットを解説していきます。

Perlフレームワークのメリットをしっかり理解し習得するかどうかの判断材料にしましょう。

 

開発効率の向上

Perlフレームワーク活用のメリットは開発効率の向上が挙げられます

 

フレームワークは、原形で利用できるテンプレート、再利用可能なクラス、ライブラリ、API等で構成されています。

例えば多くのシステムやアプリケーション開発に利用されているつまり信頼できるPerlフレームワークを導入することで、コーディングの大部分の用意が不必要になり、開発効率の向上に繋がります。

 

機能やデザインのカスタマイズも簡単に出来るため、短期間で質の高いシステムやアプリケーションを開発することが可能です。

近年MVP開発やリーンスタートアップという言葉が出てきているように、IT/Web業界ではシステムやアプリなどのサービスを最小工数で開発し、短期間でリリースすることが大切です。

 

バグの減少

Perlフレームワーク活用のメリットはバグの減少が挙げられます

 

Perl開発において、フレームワークを使わず開発を行うと、多くの箇所でバグが発生する可能性が高くなります。

これは単純に開発の力量が足りなかったこともあり得ますが、フレークワークを使用することで自力で書く際よりもバグが出にくくなる傾向にあります。

 

また、Perlフレームワークは世界中多くのエンジニアに活用されており、ある程度のバグは解決されているということもPerlフレームワークを活用するメリットです。

 

コードの統一性を保持

Perlフレームワーク活用のメリットはコードの統一性を保持が挙げられます

チームを含む1人以上でPerl開発を行う際、フレームワークを活用することでコードの統一性を保てます。

 

コーディングなどのスキルはフリーランスエンジニアごとで異なり、その人の個性やクセが出ます。

そのため開発効率が落ちたり、バグが多くなったり、エラー時の対応やコードを引き継ぐ際に時間がかかったりなどコードに統一性が無いことのデメリットは多いです。

 

Perlフレームワークという共通ルールを使うことにより、フリーランスエンジニア毎のコーディングの違いを減らし、多人数開発にも対応しやすくなります。

 

 

Perlフレームワーク活用のデメリット

この章ではPerlフレームワーク活用のデメリットを解説していきます。

Perlフレームワークのデメリットをしっかり理解し習得するかどうかの判断材料にしましょう。

 

フレームワーク習得時間が必要

Perlフレームワーク活用のデメリットはPerlフレームワーク習得に時間が必要ということです

 

特に経験が浅い方や今後Perlエンジニアを目指している方はPerl自体のプログラミング言語習得以外にPerlフレームワークの習得にも時間を使う必要があります。

そのため、Perlスキルのために素早いキャッチアップが必要です。

 

ドキュメントは英語で作成されていることも多くかつ、マイナーなPerlフレームワークの場合、情報があまりないことなども有り得ます。

 

フレームワーク活用で処理が重くなる

Perlフレームワーク活用のデメリットはフレームワーク活用で処理が重くなることが挙げられます

 

Perlフレームワークは汎用化されており、処理が重かったりさらにファイルサイズも大きいこともあります。

つまり、フレームワークの機能の一部しか使用しなくても同じ仕組みを利用するため、その分負荷がかかります。

 

Perlフレームワークを活用する際は、頭の片隅に入れておくと良いでしょう。

 

Perlフレームワークの脆弱性

Perlフレームワーク活用のデメリットはPerlフレームワークの脆弱性が挙げられます

 

Perlフレームワークの中には脆弱性が報告されるものもあります。

フレームワークに脆弱性が発見されると、開発したシステムやアプリケーションなどサービスのセキュリティにも脆弱性があるということに繋がるので、最悪の場合信頼性が失われる恐れがあります。

 

主流Perlフレームワークになるにつれて多くエンジニアやサービスに活用されているため、脆弱性が発見されることは稀ですが、事前に精査した上でPerlフレームワームを活用しましょう。

 

 

Perlフレームワークの選び方

この章ではPerlフレームワークの選び方を解説していきます。

どのPerlフレームワークを習得するか迷っているフリーランスエンジニアの方はどの選び方が最適なのかしっかり考えましょう。

 

目的別で選択

Perlフレームワークの選び方として、目的別で選ぶ方法があります。

Perlフレームワークは開発規模の大きさやどのようなものを開発するかなど、得意な部分がそれぞれ異なります。

 

一定数の学習時間がかかる多機能なフレームワークや最低限の知識があれば活用できる軽量なフレームワークなど様々です。

また、開発者の知識や開発を担当する機能に応じて、考えると良い場合もあります。

 

自分の環境で選択

Perlフレームワークの選び方として、自分の環境で選ぶ方法があります。

Perlフレームワークには様々なものがありますが、「いざとなったら質問や相談を周りにできるエンジニアはいるのか?」や「プログラミングスクールや社内研修で取り扱っているのか?」などフレームワークの習得に対して、自分の周りの環境に目を向けてみましょう。

 

もし詳しい人や学習環境が整っているPerlフレームワークが身近にある場合は、そのPerlフレームワークから始めるのも良いでしょう。

 

トレンドや将来性で選択

Perlフレームワークの選び方として、トレンドや将来性で選ぶ方法があります。

上記解説した2点以外に特別な要件がなければ主流のPerlフレームワークや世界中で注目されているPerlフレームワークを選びましょう。

 

トレンドや将来性もあるフレームワークは、コードが記述やテストが簡単であるなど、何かしら注目されている理由が存在します。

また、トレンドや将来性のあるPerlフレームワークはドキュメントや参考になる記事などの情報も豊富に公開されているので習得しやすいでしょう。

 

 

 

フレームワーク案件数から見るPerlフレームワーク市場動向

この章ではフレームワーク案件数から見るPerlフレームワーク市場動向を解説していきます。

フリーランスエージェントで公開されている案件を参考に、Perlフレームワーク案件数を見ていきましょう。

 

Perlフレームワーク案件数はCatalystが76件、Arkが17件、Amon2が4件です。

上記Perlフレームワーク案件数を見ても、Catalystを中心にフレームワークを活用されていることがわかります。

 

上記フレームワーク案件数から見るPerlフレームワーク市場は現状安泰ということがわかります。

また、PerlフレームワークでもCatalystの案件数は多く企業から支持されている可能性が高いため、Perlフレームワークを習得していない方はCatalystの習得をおすすめします。

 

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Perlフレームワークのトレンド

この章ではPerlフレームワークのトレンドについてやトレンドから見えてくる市場動向を解説していきます。

どのPerlフレームワークが頻繁に検索されているのかGoogleトレンドで見ていきましょう。

Perlフレームワーク徹底解説関連画像

 

Perlフレームワークのトレンドの結果はArk、Catalyst、Dancerの順でTripletaiL、Amon2はゼロでした。

Perlフレームワークでは、Arkが一番のトレンドとなります。

 

また、Perlフレームワーク案件数とPerlフレームワークのトレンドでは相関関係があまりないこともわかりました。

Perl開発に関わっている方はPerlフレームワークのトレンドを抑えておきましょう。

 

Perlは歴史の長いプログラミング言語であるため未だ多くの企業やシステム、アプリケーションなどに活用されています。

PerlフレームワークはPerl同様、昔からIT市場を牽引してきた開発技術の1つとして高い安定性があり一定数のニーズがあると言えるでしょう。

 

しかし近年ではPHPやPython、Rubyなど汎用性の高いプログラミング言語が様々開発されており、現在は下火になっています。

 

 

おすすめのPerlフレームワーク6選

この章では、Perl開発の際に活用されるPerlフレームワーク6選を紹介します。

Perl開発に携わるフリーランスエンジニアの方は、ぜひ興味/関心のあるPerlフレームワークを探してみましょう。

 

Mojolicios

MojoliciosはPerlのリアルタイムWebアプリケーションフレームワークです。

MojoliciosはCatalystというPerlフレームワークを開発したセバスチャン・リーデルにより記述されています。

 

Mojoliciosは代表的なPerlフレームワークの1つです。

Mojoliciosは2008年にリリースし、2021年7月時点では8.32が最新バージョンとなっています。

 

Mojoliciosの特徴としてシンプルなWebアプリケーションと複雑なWebアプリケーションの両方で活用できるように設計されていることをはじめとしテンプレート機能を使えば容易にHTMLが記述できることや高保守性であること、多数のデプロイをサポートしていることなどが挙げられます。

Mojoliciosは小〜大規模のWebシステムやWebアプリケーション開発まで幅広く活用できるPerlフレームワークです。

 

Catalyst

CatalystはPerlで記述されたオープンソースのWebアプリケーションフレームワークです。

CatalystはRuby on RailsやMaypole、Springなどのフレームワークに強い影響を受けています。

 

Catalystは代表的なPerlフレームワークの1つです。

Catalystは2021年7月時点では5.90124が最新バージョンとなっています。

 

Catalystの特徴としてMVCを採用していることをはじめとしCPANに登録されたモジュールと連携することを前提に設計されていることやデータベース層に関するコードが必要ないことなどが挙げられます。

Catalystは小規模〜大規模のWebシステム開発やWebアプリケーション開発に適したPerlフレームワークです。

 

Dancer

DancerはPerl用のシンプルで強力なWebアプリケーションフレームワークです。

Dancerは代表的なPerlフレームワークの1つです。

 

Dancerの特徴として最低限の機能のみを搭載していることやPSGIのサポート、プラグイン、およびモジュラー設計により、強力なスケーラビリティが可能であることをはじめとし、高い柔軟性があることやメンテナンスが行いやすいことなどが挙げられます。

Dancerは小〜大規模Webシステム開発やWebアプリケーション開発に適したPerlフレームワークです。

 

TripletaiL

TripletaiLはPerl環境で日本製のオープンソースのWebアプリケーションフレームワークです。

TripletaiLは2021年7月時点では0.49が最新バージョンとなっています。

 

TripletaiLは安全性・生産性・保守性の3つを軸として開発されています。

TripletaiLの特徴として日本製フレームワークであることや日本製故にドキュメントも日本語であるため学習障壁が低いことをはじめとし、依存モジュールがあまりなくバージョンアップによる影響が少ないこと、ファイルを多く作成しなくて良いなどが挙げられます。

 

Amon2

Amon2はPerlで記述されたWebアプリケーションフレームワークです。

Amon2の特徴として軽量かつシンプルな構成になっていること、シンプルであるため学習コストが低いこと、Sledgeを強く意識していること、充実したJavaScriptライブラリがあることなどが挙げられます。

 

Sledgeとは宮川達彦氏が中心になって開発してきたPerlのMVCフレームワークです。

Amon2は軽量かつシンプルであるため、小規模Webシステム開発やWebアプリケーション開発に適したPerlフレームワークです。

 

Ark

Arkは面白法人カヤックの村瀬 大輔氏によって開発されたPerlのWebアプリケーションフレームワークです。

Arkの特徴としてCatalystに似たインターフェースであること、日本製であるため日本語ドキュメントが充実している故に学習コストが低いこと、CGI、FCGI、mod_perlなど多様な環境で動作することなどが挙げられます。

 

ArkはCatalystを活用しているエンジニアであれば、簡単に使うことができるPerlフレームワークです。

 

 

 

まとめ

今回はPerlに焦点を当ててフレームワークの説明やライブラリとの違い、Perlフレームワークのメリットデメリット、フレームワーク案件数から見たPerlフレームワーク市場動向、おすすめのPerlフレームワークについて解説していきました。

Perlフレームワークの活用によって、セキュリティ面の確保やバグの減少など開発効率の向上を図ることができます。

 

また、Perlフレームワークはそれぞれ特徴があります。

例えば大規模開発はMojoliciosやCatalyst、高速開発はAmon2やDancerなど規模や環境、開発分野によって使用するフレームワークは異なります。

 

Perlフレームワークをはじめとし、開発スキルには流行り廃りがあり、日々新しいものが開発され、消えていっています。

そのためPerlやPerl周辺知識に関する最新情報を常に確認し、アップデートしましょう。

 

フリーランスエンジニアとして自分の開発スキルや習得環境に適したPerlフレームワークを選択し、IT業界で常に活躍していきましょう。

 

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