コロナの影響によりリモートワークやテレワークが推奨されている中、フリーランスエンジニアは人気の高い職業です。
さて、実際にフリーランスへの転職や独立を考えた際に「テクニカルサポートはフリーランスで活躍できるのか」「フリーランスのテクニカルサポートとして案件を継続的に受注できるのか」「未経験からでもフリーランスのテクニカルサポートになれるのか」など疑問を持つ方も多いかと思います。
今回、本記事はテクニカルサポートに焦点を当て、フリーランスのテクニカルサポートの実情を詳しく解説します。
具体的にはテクニカルサポートの種類、テクニカルサポートの仕事内容、フリーランスのテクニカルサポートの単価相場、テクニカルサポートのリモートワーク案件・求人事情、テクニカルサポートの週2日・週3日フリーランス案件・求人事情、フリーランスのテクニカルサポートの必要スキル、未経験でのフリーランスのテクニカルサポート事情、フリーランスのテクニカルサポートの資格、テクニカルサポートのフリーランス案件・求人獲得方法、テクニカルサポートのフリーランス案件・求人の将来性について解説します。
特に下記の方にこの記事を一読していただきたいです。
・フリーランスのテクニカルサポートを今後検討している方
・IT業界に興味/関心がある方
・フリーランスのテクニカルサポートの案件・求人事情を知りたい方
・テクニカルサポートのフリーランス案件・求人の単価相場を知りたい方
・フリーランスのテクニカルサポートの市場動向や将来性を知りたい方
テクニカルサポートとは
この章ではテクニカルサポートについて解説します。
テクニカルサポートとは、特定の製品やサービスに関する問い合わせに対応し、顧客が抱えている課題の解決をサポートする職種です。
テクニカルサポートは、電話やメール、FAXでの問い合わせに対して、解決方法をサポートします。お問い合わせ内容によって、遠隔操作を実施しユーザーと同じ画面上でサポートを行なう場合もあります。
テクニカルサポートはカスタマーサービスやヘルプデスクなど、企業によって呼び方が異なる場合もあります。
テクニカルサポートとヘルプデスクの違い
よく混同されることが多いのはテクニカルサポートとヘルプデスクについてです。
前述でテクニカルサポートとヘルプデスクは企業によって呼び方異なりますとお伝えしているため、似たような仕事の職種であると思っている方も多いかと思います。
若干の仕事内容の違いがありますので、テクニカルサポートとヘルプデスクの違いを簡単に解説します。
テクニカルサポートとは、特定の製品やサービスに関する問い合わせに対応し、顧客が抱えている課題の解決をサポートする職種です。
テクニカルサポートは技術的・専門的な問い合わせに対応できることが大きな特徴です。
ヘルプデスクとは、顧客からの問い合わせに対して具体的な解決策を提示する職種です。
ヘルプデスクもテクニカルサポート同様、電話またはメール、チャットなどでお問い合わせ対応しますが、非対面での対応がメインです。
またヘルプデスクは比較的、簡単な操作方法や手続き方法を案内することが多いです。
そのため、テクニカルサポートとヘルプデスクの違いは対応の違いであり、1次対応はヘルプデスクが行い、専門的/技術的な対応が必要な場合、2次対応としてテクニカルサポートが対応します。
テクニカルサポートの仕事内容
この章ではテクニカルサポートの仕事内容を解説します。
早速どのような仕事を担当するのか、見ていきましょう。
問い合わせ対応
テクニカルサポートの仕事として問い合わせ対応があります。
具体的には、IT製品の使用において「使い方がわからない」「マニュアル通りに作業したが反応しない」など、問い合わせの種類は多種多様です。
顧客にエラーログの送付を依頼し、エラーログを確認します。その後診断ソフトウェアを用いて原因を特定します。
原因を特定出来ない場合、社内SEや技術担当者と技術に関する専門的なやりとりを行います。
トラブル対応や遠隔でのサポート
テクニカルサポートの仕事としてトラブル対応や遠隔でのサポートがあります。
多くの場合、電話やメール、チャット経由で顧客の端末にリモート接続し、機器やソフトウェアを遠隔操作して不具合を解消することもあります。
遠隔でのサポートでは困難なお問い合わせに対して、顧客の元に出張または訪問し、直接現場でサポートを行うこともあります。
ドキュメント作成
テクニカルサポートの仕事としてドキュメント作成があります。
トラブルシューティングや顧客からの問い合わせ、社内で出た改善案などをまとめ、トラブルとその解決方法のドキュメントを作成します。
ドキュメント作成はサポートを属人化させないことや同時に製品を利用する人の満足度を高める為に行います。またインターネット上でサポートマニュアルとして公開する場合もあります。
コロナの影響によりリモートワークやテレワークが推奨されている中、フリーランスエンジニアは人気の高い職業です。 さて、実際にフリーランスへの転職や独立を考えた際に「社内SEはフリーランスで活躍できるのか」「フリーランスの社内SEとして案[…]
フリーランスのテクニカルサポートの単価相場
この章ではテクニカルサポートのフリーランス案件・求人の単価相場について解説していきます。
テクニカルサポートのフリーランス案件・求人の月額単価相場は次のようになっています。
平均単価 | 中央値単価 | 最高単価 | 最低単価 | |
---|---|---|---|---|
テクニカルサポート | 57.4万円 | 50万円 | 200万円 | 30万円 |
(参照:テクニカルサポートのフリーランス求人・案件 月額単価相場)
テクニカルサポートのフリーランス案件・求人の平均単価は57.4万円です。最低単価30万円〜最高単価200万円まで幅広くあることがわかりました。
テクニカルサポートのフリーランス案件・求人の平均月額単価を年収に換算すると、688万円です。
会社員のテクニカルサポートの平均年収を見てみましょう。
会社員におけるテクニカルサポートの平均月収は39.5万円であり、年収に換算すると約474万円です。
フリーランスのテクニカルサポートの年収の方は会社員のテクニカルサポートの年収と比較して約1.5倍高いことがわかりました。
フリーランスのテクニカルサポートの方が収入が高いため、高収入を希望しているテクニカルサポートはフリーランスを選択すると良いでしょう。
テクニカルサポートのリモートワーク案件・求人事情
この章ではテクニカルサポートのリモートワーク案件・求人事情について解説していきます。
まず、リモートワーク案件・求人の現状を見てみましょう。
「テクニカルサポート リモート」をフリーランススタート(2021年5月時点)上で検索すると14件です。
テクニカルサポートリモートワーク案件・求人の割合を常駐フリーランス案件・求人と比較すると約7.2%です。
Webサービスで活躍できるリモートワーク案件・求人があります。
リモートワークを希望しているフリーランスのテクニカルサポートは自分で調べてみることをおすすめします。
今後、テクニカルサポートのリモートワーク案件・求人は増加していくでしょう。
増えていく理由として、現在世界中で蔓延しているコロナ自体の影響や、IT技術の発展によるセキュリティ面や労働環境の改善、テクニカルサポートを含むIT人材の不足など挙げられます。
しかし企業によっては重要な情報を扱うことによるセキュリティ面の問題、リモートワークによってコミュニケーション齟齬が生じるリスクを懸念しているなどの理由で現状、常駐メインのフリーランス案件・求人が多くの割合を占めています。
テクニカルサポートの週2日・週3日フリーランス案件・求人事情
この章ではテクニカルサポートの週2日・週3日フリーランス案件・求人事情について解説していきます。
まず、週2日・週3日フリーランス案件・求人の現状を見てみましょう。
「テクニカルサポート 週2日・週3日」をフリーランススタート(2021年5月時点)上で検索すると3件です。
テクニカルサポート週2日・週3日フリーランス案件・求人の割合を常駐フリーランス案件・求人と比較すると約1.5%とほとんどありません。
フリーランスのテクニカルサポートとして、週2日・週3日フリーランス案件・求人に参画出来た場合様々な業界の開発に携わることができ、豊富な経験を積むことができます。
テクニカルサポートの週2日・週3日フリーランス案件・求人を希望しているあるいは、様々な業界の開発経験を積みたいフリーランスのテクニカルサポートにおすすめです。
今後、テクニカルサポートの週2日・週3日フリーランス案件・求人は増加していく可能性もあり得ますが、時間を要するでしょう。
上記理由として、2018年副業解禁以降年々推進する企業が増加していること、テクニカルサポートを含むIT人材が不足しており需要と供給のバランスが偏っていること、雇用形態の在り方が従来のメンバーシップ型からジョブ型へ変化していること、IT技術の発展によりセキュリティ面改善の可能性があること、ワークライフバランスを重要視する企業やエンジニアの方が増加していることなど挙げられます。
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フリーランスのテクニカルサポートの必要スキル
この章ではフリーランスのテクニカルサポートの必要スキルについて解説していきます。
フリーランスのテクニカルサポートとしてフリーランス案件・求人を獲得したい方は自分のスキルと照らし合わせてみてみましょう。
製品やサービスに対する専門知識
フリーランスのテクニカルサポートに必要なスキルは製品やサービスに対する専門知識です。
サポート対象となる製品やサービスもしくは自社製品の詳細な仕様やその周辺知識を理解していないと、全てのお問い合わせに対して最適な対応が出来ません。
場合によっては、製品やサービス、自社製品の提供ベンダーが発行する資格の取得も求められるでしょう。
テクニカルサポートとして、製品やサービスに対する専門知識は最低限習得しておきましょう。
OSやアプリケーションなどITスキルや知識
フリーランスのテクニカルサポートに必要なスキルはOSやアプリケーションなどITスキルや知識です。
IT機器やサービスは、OSやアプリケーションなど幾つもの仕組みを活用し稼動しており、それらを理解しているITスキルや知識が必要です。
フリーランス案件・求人によっては、Linux、Windows、UNIXなどOSや、サーバー・データベース、ネットワークの知識を必須条件に入れています。
幅広くITスキルや知識を有していると、高単価フリーランス案件・求人に参画しやすくなります。
コミュニケーションスキル
フリーランスのテクニカルサポートに必要なスキルはコミュニケーションスキルです。
フリーランスのテクニカルサポートとして案件・求人に参画した後、開発やサポートチームに所属して他エンジニアや場合によってはクライアントと連携を取り、サポートを行います。
フリーランスのテクニカルサポートとして円滑に業務を進めるためにコミュニケーションスキルが必須です。
問題把握力
フリーランスのテクニカルサポートに必要なスキルは問題把握力です。
テクニカルサポートは電話、メール、チャットなど遠隔操作で作業を行い問い合わせに対応していきます。また、ユーザー側も何が問題なのか理解しておらず、お問い合わせする場合もあり得ます。
そのため、言葉や文字だけで必要な情報を聞き出し、正確に状況が把握できる能力である問題把握力も重要です。
フリーランスのテクニカルサポートは未経験でもなれる?
この章ではフリーランスのテクニカルサポートは未経験でもなれるのかどうかについて解説していきます。
未経験でも以下2種類に分けらます。
・テクニカルサポートは未経験だが、ヘルプデスク実務経験がある
・IT業界は未経験でかつフリーランスのテクニカルサポートに挑戦する
まず、テクニカルサポートは未経験だがヘルプデスク実務経験がある場合、フリーランスのテクニカルサポートとしてテクニカルサポートのフリーランス案件・求人に参画することは可能でしょう。
次にIT業界は未経験でかつフリーランスのテクニカルサポートに挑戦する場合、非常に厳しいでしょう。
テクニカルサポートのフリーランス求人・案件の場合、即戦力のテクニカルサポートまたは、ヘルプデスク・サポート関連の実務経験があるエンジニア、ITスキルや知識をもっているエンジニアのアサインを希望しています。
IT業界未経験からフリーランスのテクニカルサポートへの独立を検討している方は、以下の行動をまず考えてみましょう。
・テクニカルサポートになるためプログラミングスクール/オンライン学習サービスでITスキルを習得する
・正社員や契約社員として2~3年ほどテクニカルサポートやヘルプデスクの経験を積む
プログラミングスクールやオンライン学習サービスを活用する方は、「プログラミングスクール おすすめ」や「オンライン学習サービス おすすめ」などを検索すると良いでしょう。
なお、IT業界未経験かつテクニカルサポートとして、正社員や契約社員を検討している方は、大手求人サイトや転職サイト、IT業界に特化した転職エージェントを活用しましょう。
フリーランスのテクニカルサポートは資格ある方が良い?
フリーランスのテクニカルサポートに資格はある方が良いですが、必須ではありません。
特にフリーランス未経験者やテクニカルサポートの実務経験が浅い人にとって、資格取得のために身につけたノウハウやスキルは非常に役立ちます。
また、資格自体がエンジニアの知識証明になるので、フリーランス案件・求人が受注しやすくなるでしょう。
【テクニカルサポートのフリーランス案件・求人を獲得しやすくなるおすすめの資格】
・基本情報処理技術者試験
・応用情報技術者試験
・ITパスポート試験
・ITILファンデーション
・マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
ITエンジニア関連の資格を取得することで、ITスキルや知識を証明することは可能です。
しかし、フリーランスのテクニカルサポートとして重要視すべきことは、テクニカルサポートの実務経験、ヘルプデスクやサポートの実務経験があるかどうかです。
そのため上記ITエンジニア関連の資格は時間的に余裕がある方におすすめします。
フリーランスのテクニカルサポートとして実務未経験の場合、まず実務経験を積むことに注力しましょう。
テクニカルサポートのフリーランス案件・求人獲得方法
この章ではテクニカルサポートのフリーランス案件・求人獲得方法について解説します。
フリーランスのテクニカルサポートとして効率良くフリーランス案件・求人を獲得できるように参考にしてください。
フリーランスエージェントの活用
SNSで捜索
知人からの案件・求人紹介
クラウドソーシングサービスの活用
フリーランスエージェントの活用
フリーランスのテクニカルサポートは、フリーランスエージェントを活用することによりフリーランス案件・求人を効率良く獲得できます。
フリーランスエージェントはフリーランスのテクニカルサポートが希望するフリーランス案件・求人の紹介以外にも、契約や税金関連のサポート、福利厚生など手厚いサポートが魅力的です。
フリーランスのテクニカルサポートとして、経験が浅い方から経験豊富な方までフリーランスエージェントを活用してみることをおすすめします。
SNSで捜索
フリーランスのテクニカルサポートは、SNSを活用しフリーランス案件・求人獲得できます。
近年では、FacebookやTwitterなど、SNSを活用し企業が直接案件・求人を出しています。
SNSで獲得した案件・求人は仲介業者を挟まない直接契約であるため高い報酬が望めたり、柔軟なスケジュール交渉を行えるなどの特長もあります。
しかし、自分で契約やマネジメントを行う必要がありフリーランス経験の浅いフリーランスのテクニカルサポートにはおすすめできません。
知人からのフリーランス案件・求人紹介
フリーランスのテクニカルサポートは、知人経由でフリーランス案件・求人を獲得出来ます。
元々エンジニアとして働いていた方の場合、前職の上司や同僚、同僚の知人などIT業界にコネがあることも多いため、そこからフリーランス案件・求人に繋がりやすいです。
知人からの紹介のため仲介料が発生することは少なく、比較的高単価でのフリーランス案件・求人が受注できるでしょう。
しかし、エンジニアの知人が少ない場合や前職は別業種でIT業界のコネクションがない場合、紹介してもうことが難しいためIT業界未経験者の方にはおすすめできません。
クラウドソーシングサービスの活用
フリーランスのテクニカルサポートは、クラウドソーシングサービスを活用することにより案件・求人獲得できます。
最近ではクラウドワークスやランサーズ、ココナラなどクラウドソーシングサイトも多く存在しており、利用者も増加傾向にあります。
クラウドソーシングサイトのメリットとしては手軽に案件・求人が探せることや契約周りなどの手続きが不要であることが挙げられます。
しかし、フリーランス案件・求人数は一般的にフリーランスエージェントよりも少なく、単価の低い案件・求人も多数あります。
また報酬の中から仲介手数料が引かれるため、受け取れる報酬額は低いものが多いでしょう。
テクニカルサポートなど高単価かつ専門性の高い職種はクラウドソーシングサービスで案件がないケースも多いです。
フリーランスのテクニカルサポートの将来はどうなの?
この章ではフリーランスのテクニカルサポートの将来性について解説します。
フリーランスのテクニカルサポートとして続けていくべきなのか、フリーランスのテクニカルサポートを続けて問題ないのか、フリーランスのテクニカルサポートの将来性を見極めていきましょう。
テクニカルサポートのニーズは今後、増加する可能性が高いです。
では、上記理由をIT市場動向から分析してみましょう。
2021年2月、IT専門調査会社IDC Japan株式会社は国内ITサービス市場予測を発表しました。
同発表によると国内ITサービス市場は2020年に新型コロナウイルスの影響を受けたが、2021年以降は企業によるDX(デジタルトランスフォーメーション)の本格化や更なるIT業界の成長により回復し、2025年には6兆4,110億円になる見通しです。
2020年~2025年の年間平均成長率(CAGR)は2.4%で推移するとのことです。
上記結果から分かるように、ビックデータやIoT、AI(人工知能)などの新しい技術やサービス今後も世の中に登場し、社会も新技術や新サービスなどを導入していくでしょう。
つまり、新技術や新サービスに合わせてテクニカルサポートの需要も増加すると考えられるため、今後も需要は増加していくでしょう。
まとめ
今回は、テクニカルサポートに焦点を当て、フリーランスのテクニカルサポートの案件・求人事情、単価相場、必要スキル、未経験からフリーランスへの独立方法、将来性など様々な観点から詳しく解説しました。
フリーランスのテクニカルサポートはSI・業務系、ゲーム、流通/小売、通信、Webサービス、広告、銀行/証券/保険、メーカーなど様々な業界で活躍出来ます。
フリーランスのテクニカルサポートの需要は現状増加しており、今後より拡大していくでしょう。
フリーランスのテクニカルサポートとして企業に重宝される秘訣は製品やサービスに対する専門知識、OSやアプリケーションなどITスキルや知識、コミュニケーションスキル、問題把握力を身に付けることです。
時代と共に新しく開発されるITスキルやITサービスなど日々変化しているIT業界で活躍していくため、常に情報のアップデートや取捨選択を行っていきましょう。
本記事が多くのフリーランスのテクニカルサポートやテクニカルサポートに興味のある方にとって、お役に立てましたら幸いです。